提供:サイバーエージェント
サイバーエージェントは12月1日、テレビ朝日・ロッピングライフ社と共同出資で、インターネットテレビショッピング事業を行う新子会社「売れるAbemaTV社」を設立したと発表した。インターネットテレビ局「AbemaTV」で1月から放映される通販番組と連動した商品販売で、EC収益の拡大を狙う。
AbemaTVは2016年4月に開局。2017年11月に放映された「稲垣・草彅・香取3人でインターネットはじめます『72時間ホンネテレビ』」などが話題を集め、11月時点でアプリのダウンロード数が2300万を突破した。
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「力の入れ方も含め今我々が一番だ、という想いがある」と11月、藤田晋氏はBusiness Insider Japanに語った。
写真:今村拓馬
サイバーエージェント広報によると、番組開始は2018年1月、商品の販売開始はそれ以降を予定しているという。商品の購入方法は、スタート時はECサイトへ遷移して購買する形だが、ゆくゆくはAbemaTV内で購買完了できるような機能開発も構想しているという。
動画コンテンツと連動したECサービスといえば、メルカリなどがすでにライブコマース事業を展開している。しかし、AbemaTV上のECサービスは「ライブコマースの一つの特徴であるインタラクティブ性は低く、ライブコマースというよりはテレビショッピングに近い」(サイバーエージェント広報)という。
サイバーエージェントの2017年9月期の連結決算によると、AbemaTVは約200億円の赤字だ。この数字に対し、代表取締役 藤田晋氏は11月、Business Insider Japanの取材で「広告に頼らない収益方法をいま試しているところ」「メディア事業だけで成立させる必要はない」と語っていた。
AbemaTVの現在の主な収益源は、番組内CMの広告収入とAbemaビデオ(見逃した番組を見ることができる機能)の課金収入だが、EC事業参入で新たな収益の柱をつくることができるのか。新年1月の放送開始に期待が持たれる。
(文・西山里緒)