アリババの創業者ジャック・マー氏。
Reuters
- 2017年、テック株は好調に推移した。
- 特に2社の中国企業、テンセント(Tencent)とアリババ(Alibaba)の株価は大きく伸長した。ジャック・ドーシー氏のスクエア(Square)の株価も2倍となった。
2017年、テック株は大きな注目を集めた。「FANG」と呼ばれるテック大手4社、Facebook、アマゾン、ネットフリックス、そしてグーグルの株価は30%以上伸長し、S&P500指数の15%の2倍の伸びとなった。テック企業が多いナスダック100指数は今年これまでに、29.37%上昇している。
だが、FANGの株価は大きな伸長を見せたが、テック株で最も大きな伸びを示したわけではない。今年、いくつかの企業がFacebook、アップル、アマゾン、ネットフリックス、グーグルなどのテック大手を上回る伸びを見せた。
テック大手4社の中では、ネットフリックスの株価が最も大きく伸びた。同社の株価は今年、現時点までに46.98%伸びたが、セールスフォースはそれに並ぶ成長を見せた。しかし、スクエアの232%の伸びには及ばない。
Andy Kiersz / Business Insider
テック大手4社を上回る伸びを見せたテック企業をいくつか紹介しよう。
- セールスフォース 48%上昇、104ドル42セント:セールスフォースはネットフリックスやFacebookほど知られてはいない。だがCEOマーク・ベニオフ(Marc Benioff)氏のもと、大きな成果をあげている。ベニオフ氏は、2022年までに売り上げ200億ドルを目指すと語った。これは今年の売り上げ予想の103億5000万ドルの約2倍。またすでに同氏は来年は20%成長を目指すと述べている。
- エヌビディア 93.72%上昇、197ドル52セント:2017年、AI(人工知能)は一般的になってきた。同社は来るべきAI革命において絶好のポジションを獲得している。同社のグラフィックカードは、AIシステムのトレーニングを高速化するために使用されている。またAIを活用した調査・研究の需要に対応するために世界中のデータセンターに導入されている。イーサリアムのような仮想通貨のマイニングも、同社のグラフィックカードの使用することで高速化できる。
- アリババ 99.22%上昇、176ドル74セント:アリババはしばしば「中国版アマゾン」と称されるが、同社はそのビジネスを世界中に拡大し始めている。同社の勢いを最も良く表しているのが、先日の「独身の日」だろう。この日の売り上げは250億ドルを超えた。アマゾンの同じようなセールス「プライムデー」は今年、約10億ドルを売り上げた。
- テンセント 100.04%上昇、48ドル60セント:11月初め、テンセントの時価総額はFacebookを上回り、時価総額5000億ドルを突破したアジア初の企業となった。同社最大のサービスは、中国最大のメッセージアプリ「微信(WeChat)」。また多くの事業者で利用されている強力な電子決済システムも有している。現在、株価は下がり、時価総額はFacebookを下回ったが、同社の今年の成長は特筆すべきものだ。
- スクエア(Square) 172.77%上昇 37ドル57セント:CEOジャック・ドーシー氏のもう一つの会社Twitterは今年、24%の上昇を見せたが、スクエアは今年大きく花開き、株価は急騰した。同社は決済取り扱い額を伸ばすとともに、コストを削減し、大手企業への導入を進めた。
[原文:A handful of tech stocks have absolutely crushed FANG this year]
(翻訳/編集:増田隆幸)