アマゾンの新戦略が小売業を救う? 顧客を実店舗に回帰させる秘策とは

ポップアップストア

カルバン・クラインとアマゾンのポップアップストア(2017年11月16日、ロサンゼルスにて)。

2017 Owen Kolasinski/BFA.com

  • アマゾンとカルバン・クライン(Calvin Klein)は、アマゾン限定のオンラインストアに加え、ニューヨークシティとロサンゼルスに実店舗をオープンさせた。
  • このポップアップストアは、顧客を実店舗へと回帰させる可能性があると、モルガン・スタンレーのアナリスト、ブライアン・ノワック(Brian Nowak)氏は指摘する。
  • アマゾンとカルバン・クラインの親会社PVHは長きにわたり、提携関係にある。

アマゾンカルバン・クライン(Calvin Klein)がニューヨークシティとロサンゼルスにオープンしたポップアップストアには、小売業者がオンラインの顧客を実店舗に回帰させるために必要なものがあると、モルガン・スタンレーのアナリスト、ブライアン・ノワック(Brian Nowak)氏は話す。

同氏は、アマゾンは同社に対する顧客の忠誠心が、その価格の適正さに基づくものだと見ていると言う。実店舗においても、この透明性によって「より多くの消費者をオンラインではなく、店頭で買い物をするよう促す可能性がある」と指摘する。

これを実現するために必要なのは、実店舗で消費者により魅力的な価格を提示し、いつも同じ価格で買えるよう顧客にその商品のバーコードをスキャンさせることだ。価格は、最安値であることが多いAmazon.comの価格にマッチさせる必要があるとノワック氏は言う。

「モバイル端末でのスキャンと魅力的な価格を組み合わせることで、アマゾンは、常に最安値で買い物ができるという消費者の信頼を勝ち取り、オフラインの世界の消費者の行動/期待を変えようとしている」と同氏は述べている。

また、アマゾンとカルバン・クラインのポップアップストアは、カルバン・クラインの主力商品である下着などのベーシックなアイテムを、無料でカスタマイズできるサービスを提供。実店舗もしくはAmazon.com上のブランドストア「My Calvins」のみで取り扱う限定商品もある。

eコマースの巨人としてアマゾンがもたらす並外れた影響力は、実店舗でマーケットシェアを失い、店頭売り上げを減らす小売業者を脅かしている。アマゾンが今年6月、Nikeとの提携を発表すると、ディックス(Dick's)アンダーアーマー(Under Armour)フットロッカー(Foot Locker)といった競合他社に影響が及び、第3四半期の決算では多くの小売業者がその苦戦振りを報告した。

実店舗でこれまでにないショッピング体験を提供しようとするアマゾンの取り組みは、消費者を実店舗に回帰させ、小売業界を救う方策となる可能性がある。

アマゾンの株価は今年に入り50.39%上昇し、1133.97ドルをつけている。カルバン・クラインの親会社PVHは134.28ドルと、年初来47.64%上げている。

アマゾンの株価チャート

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Markets Insider

PVHの株価チャート

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Markets Insider

[原文:Amazon's surprising new strategy could help address the retail apocalypse (AMZN, PVH)

(翻訳/編集:山口佳美)

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