#MeToo ついにトランプ大統領まで「セクハラ」被害者たちが辞任迫る

トランプ米大統領に過去、無理やりキスされるなどセクハラを受けたと告発する女性3人が12月11日、記者会見を開き、大統領の辞任と連邦議会による徹底的な調査を求めた。

ハリウッドの大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン氏が暴行・強姦で告発され、映画界から追放されたのをきっかけに、アメリカでは俳優やキャスターなど有名人が次々に告発されて職を追われたが、ついに米大統領に「矛先」が向けられた。

トランプからセクハラを受けた女性

左からレイチェル・クルークスさん、ジェシカ・リーズさん、サマンサ・ホルビーさん。3人は記者会見し、トランプ大統領のセクハラについても徹底調査をするべきだと主張した。

REUTERS/Andrew Kelly

会見したのは、2016年の大統領選挙中にニューヨーク・タイムズに対し、トランプ氏のセクハラの告発をビデオで公開したジェシカ・リーズさんのほか2人。リーズさんは、会見でこう証言した。

「30年以上前、女性がビジネスで飛行機に乗るのは珍しかったので、ファーストクラスにアップグレードされて、隣に座ったドナルド・トランプという男性が自己紹介しました。ところが、食事が終わった途端に、のしかかってきて、胸をつかまれました。スカートに手を入れられた時点で、なんとか立ち上がってエコノミークラスに戻ることができました」

「それ以来、飛行機にスカートで乗ったことはありません。彼に会わないように、全乗客が降りるまで、降りませんでした」

告発する理由は彼が大統領だから

一緒に会見に臨んだレイチェル・クルークスさんは2005年、ニューヨークのトランプタワーで派遣でレセプショニストを務めていた際の体験を証言した。クルークスさんは、女性に対するセクハラや暴行を防ぐため、告発を支援する#MeToo運動に共感したという。

「トランプ氏は、頰に何回もキスして、ついに唇にもキスしました。これは、私のその後の人生に大きなインパクトを与えました。(中略)不幸にも、このような行為は、私たちの社会では、珍しいことではありません。どんな出自の人も、犠牲者になります。私がここで今日告発する理由は、加害者が現在は、私たちの国の大統領だからです」

トランプ大統領

Shutterstock / Drop of Light

「もし、議会が(セクハラ疑惑で辞任を発表した)フランケン上院議員(民主党)の調査をしようとしているのであれば、トランプに対して同じことをするのが公平です」

3人目のサマンサ・ホルビーさんは、超党派による議会での調査と大統領の辞職を求めた。

「捜査は、超党派であるべきです。党利党則に偏ったものであってはなりません。なぜなら、これは、女性が毎日毎日直面する文化の問題だからです」

連邦議会ではフランケン議員を含む3人が、セクハラの告発を受けて、辞任を表明している。これをきっかけに、3人の女性の会見前から、トランプ大統領に対しても過去のセクハラに対し、責任を取るべきだという声が各界から上がっていた。

徹底的な調査をされるべき

2016年の大統領選挙中にはワシントン・ポストが、「女性の性器(プッシー)をわしづかみにする」というトランプ氏の過去の発言録音をスクープ。2005年のテレビ番組の録画前に、マイクがオンになっていたため残っていたもので、トランプ氏は、テレビ司会者のビリー・ブッシュ氏に対し、こう話している。

「既婚女性とセックスしたい」

「(女性を見ると)いきなりキスしだすんだ。それにこっちがスターだと、向こうはやらせてくれる。何でもできる。プッシーをわしづかみする。なんでもできる」

トランプ氏は最近、この録音の声は自分ではないと側近に話している。これを受けて、ビリー・ブッシュ氏はニューヨーク・タイムズに寄稿し、反論した。

「録音時には、周囲に7人ほどいた。あれは、トランプ氏自身だ」

このほかにも選挙中にはリーズさんを含め10数人の女性が、トランプ氏に受けたセクハラを訴えた。中には、トランプ氏がスポンサーをしていた「ミスUSA」で、「本当に下着をつけていないのか、チェックしにきた」として、トランプ氏が着替え部屋に突然入ってきたことなども、複数の参加者が証言している。

側近の国連大使まで批判

ホワイトハウス

Shutterstock/ Andrea Izzotti

3人の会見を受けて、クリステン・ジリブランド上院議員(民主党)はCNNに対し、「告発は信用性があり、行為は犯罪です。大統領は、徹底的な捜査を受けるべきであり、辞任するべきです」と強調した。

トランプ氏に任命された側近のニッキ・ヘイリー国連大使でさえ、12月10日にはこうトランプ氏を批判した。

「全ての女性の告発に耳を傾けるべきであり、そして彼女らは、本当のことを言っていると信じてもらうべきだ」

女性3人の会見を受けて、ホワイトハウスは声明でこう反論した。

「ほとんどの場合、目撃者がいて、おかしいと言っている、これらの嘘の告発は、大統領選挙中から長いこと言われてきました。そして、アメリカ国民は圧勝という形で、彼らの判断を示したのです。嘘の告発は、多くのことを物語っています。こうしたキャンペーンが再燃したということは、彼らが政治的な意図を隠していることを、確かなものにしています」

(文・津山恵子)

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