自宅を担保に入れるのは、堅実とは言えないかもしれない。
Kai Pfaffenbach/Reuters
- ビットコインは、最高値を更新し続けている。
- この2年でビットコインの価格は急騰していて、アメリカでは一般市民も関心を持ち始めている。
- 中には自宅を担保したり、クレジットカードを使ってビットコインを購入する人たちもいると、CNBCは報じている。
ビットコイン価格の上昇が止まらない。人々はこのチャンスを逃すまいと、さまざまな行動を取り始めた。
中には、自宅を担保にビットコインを購入したり、クレジットカードで買う人までいると、関係機関は11日(現地時間)、CNBCのインタビューに答えた。
「ビットコインを購入するために自宅を担保に入れるケースを、我々は確認している。……クレジットカードやエクイティ・ライン(住宅を担保とした与信枠)も使われている」 北米証券監督者協会(NASAA)の会長でアラバマ州証券委員会の理事を務めるジョセフ・ボルグ(Joseph Borg)氏は、こう語った。NASAAは、投資家保護を目指す任意団体だ。
「年収10万ドル(約1100万円)で、住宅ローンを抱えながら2人の子どもを大学へ通わせているような人が投資すべきものではない」と同氏は付け加えた。
ビットコインの価格はこの2年で爆発的に上昇し、今週に入っても最高値を更新し続けている。急激な価格上昇と、その周辺で成長し始めた小さなビジネスは、投資家の関心を呼ぶ一方で、批判も招いている。
JPモルガンのCEOジェイミー・ダイモン(Jamie Dimon)氏は今年、仮想通貨を「詐欺」と呼び、「チューリップの球根よりもひどい」と、17世紀のオランダのチューリップ・バブルになぞらえて非難した。
それでも、この仮想通貨のブームは、一般的なアメリカ人をも引き付け始めており、チャンスを逃すまいと躍起になっている人もいる。
ビットコインが明日どうなるか予測不能な現状では、来年のことなど知る由もない。もちろん、仮想通貨への投資で巨万の富を手にする可能性もある。
しかし、老後の資金や子どもの教育費を貯めようとしているような一般的な個人投資家が、自宅を担保に入れたりクレジットカードで借金をしてまで、規制なき仮想通貨を購入するのは、堅実とは言えないかもしれない。
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[原文:People are putting their homes at risk to buy Bitcoin.]
(翻訳:忍足 亜輝/編集:山口佳美)