AWSのCEOアンディ・ジャシー氏。
Amazon
- ゴールドマン・サックスのアナリスト、ヘザー・ベリーニ(Heather Bellini)氏によると、アマゾン、マイクロソフト、グーグル、アリババの4社がクラウド市場の大部分を占有しているという。
- クラウド市場では、高度に差別化された巨額の先行投資が可能な大手企業による、大規模な統合が起きていると同氏は言う。
- アマゾン、マイクロソフト、グーグル、アリババの最新の株価をチェック。
企業や個人が仕事や私生活の一部をクラウドへ移行させる中、クラウド・プラットフォーム市場は今後、大手4社が独占すると、ゴールドマン・サックスは見ている。
同社のアナリスト、ヘザー・ベリーニ氏は、アマゾンのAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)、マイクロソフトのAzure、アルファベットのGoogle Cloud、そしてアリババが、2017年のクラウド市場の65%を占めていると、顧客向けのメモの中で明かした。同氏はクラウド・プラットフォーム分野で更なる統合が進むと見ており、この4社によるシェアは、2019年までに全体の約89%に達すると見ている。
市場シェアを表すグラフ。左は2017年現在、右は2019年の見込み。濃い青色がアマゾン、黄色がマイクロソフト、赤色がアリババ、緑色がグーグル。
Goldman Sachs
「我々は、大手プラットフォームを中心にシェアの統合が続き、寡占市場に発展すると考えている」とベリーニ氏は言う。その理由として同氏は、この4社には、差別化された付加価値のあるサービスを提供し、消費者を引き付けるとともに、短期間で巨額の投資が可能であることを挙げる。
売り上げでは、アマゾンが159億ドルで群を抜き、続いてマイクロソフト(50億ドル)、グーグル(19億ドル)、アリババ(14億ドル)となっている。しかし、その売り上げの対前年比は、アマゾンが43%であったのに対し、マイクロソフトは92%、アリババは97%、グーグルに至っては158%と、それぞれ大きく伸びた。
アマゾンの他部門が赤字を出す中、AWSは同社にとっての稼ぎ頭であることを証明した。
アマゾンの株価は今年、54.97%上昇した。マイクロソフトは37.17%、アリババは97.53%、グーグルは30.31%それぞれ上昇している。
[原文:GOLDMAN SACHS: 4 big tech companies will own 65% of the cloud market ]
(翻訳:忍足 亜輝/編集:山口佳美)