起業家たちの新たな聖地に —— ザッカーバーグの“Facebook House”

プール

Rob Price/BI

  • 2004年、マーク・ザッカーバーグとFacebookの初期メンバーはカリフォルニア州パロアルトにある一軒家に引っ越してきた。
  • サークルの部室や男子寮のような状態だった。2010年の映画『ソーシャル・ネットワーク』で有名になった。
  • 今では若い起業家や起業を目指す学生たちのメッカとなっている。現在の様子を取材した。

20億人のユーザーを抱えて5000億ドル規模に成長し、社会を変えるほどのパワーを持つ以前、Facebookはどこにでもあるようなスタートアップ企業だった。

ハーバード大学の同級生たちが設立、彼らは2004年の夏、西海岸を目指し、カリフォルニア州パロアルトに引っ越ししてきた。2010年の映画『ソーシャル・ネットワーク』に描かれた引っ越しだ。

彼らはパロアルトによくある広い家で寝起きしながら働き、Facebookを急成長させた。元役員の1人は「サークルの部室か男子寮」のようだったと語っている。

現在も同社のオフィスはこの家からほど近いメンローパークにある。そして、この「Facebook House」はザッカーバーグに続こうと夢見る若い起業家や起業を目指す学生たちのメッカとなっている。

Business Insiderはシリコンバレーの歴史に残るFacebook Houseを取材、現在の住人に話を聞いた。

「Facebook House」はパロアルトの緑に囲まれた閑静な住宅街にある。サンフランシスコからは南に50キロほど。

パロアルトの風景

本当に静か。

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ベッドルームが5つある一軒家。シリコンバレーの歴史に重要な役割を果たしたことを示す痕跡は外観からは見受けられない。

家の外

ザッカーバーグがいた痕跡は何もない。

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スタンフォード大学経営大学院の学生が“代々”住んでいる。毎年、学生たちが1年借りて暮らし、次の学年に受け継ぐ。写真はデレク・ツォイとシャルバ・ダウシュビリ。

フェイスブックハウスの住民

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この家は有名で、ここで暮らす一部の人にとってはカルト的な魅力がある。「内覧などしなかった」とダウシュビリ。「Facebook Houseだと分かった途端、『家賃はいくらでもいいから住みたい』と思った」

家の中の様子

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Facebookがここを拠点にしていたという明確な証しは少ないが、オーナーが「Facebook House」の歴史を記念したボードを設置している。

フェイスブックハウスの証明

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ザッカーバーグが住んでいた頃とほとんど同じのようだ。住人によると、もう何年も手を加えられていない。

キッチン

まさにこのコンロでザッカーバーグがコーヒーを淹れていたかもしれない。

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広くて、陽当たりが良い。

家の中の様子

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裏には広い庭とプール。ザッカーバーグたちはぶら下がってプールに飛び込むために煙突からロープを張り、結局、煙突を壊した。大家はロープを張ることを禁じた。

プール

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有名な飛び込み用のロープ。映画『ソーシャル・ネットワーク』より。

ターザンロープ

真似しないこと。

Sony Pictures


「まるでサークルの部室や男子寮のようだった」と以前、元取締役のショーン・パーカー(Sean Parker)は語っている。「1部屋に2、3人が寝ていた。大体が床にマットレスを置いただけ。皆、いろんな場所で寝た」

ベッドルーム

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出典:YouTube

だが、この家のオーナーはザッカーバーグがここで暮らしていたことを、後の住人たちが尋ねるまで知らなかったとダウシュビリは語った。オーナーはザッカーバーグに関する我々の質問への回答を拒否した。

棚に置かれたゲームなど

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今の住人たちは何度か大きなパーティーを開いた。だがまだ苦情が来たことはないとのこと。「ここはパーティーハウス。だけど、パーティーがない時は静かな場所」とダウシュビリ。

庭先

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家の契約は6月からだが、学校は9月から始まる。そのため、学生たちは夏の間は家をまた貸しする。その間は起業家たちが集まる場所となる。「夏は多くのスタートアップが集まるのがこの家の伝統。多くのスタートアップが、この家が生み出すフィーリングやテンションに惹かれ、夏の間、ここで暮らしながら仕事をする」

バスルーム

バスルームは2つある。

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2017年の夏、DoNotPayの創業者ジョシュア・ブラーダー(Joshua Browder)もここに来た。同社は法律関係のサービスを自動化によって、誰もが簡単に受けられることを目指すスタートアップ。「たくさんの観光客や学生、教授までもがアメリカ中からやって来て、家の中を見せて欲しいと言ってくる。そのうちの1人を実際にアルバイトとして雇ったこともある」とブラーダー。「この家の最大のメリットはたくさんの人と出会えることだと思う」

中を見せてくれてありがとう。ロボット弁護士についても聞かせてくれた。

2012年の夏にはスタートアップのAmicusがこの家を借りた。ポストイットが壁に貼られ、コーラの箱を机にしていた。いかにもスタートアップという雰囲気の会社だった。

家の中で仕事をする人たち

Photo Credit: Ike Edeani and Nicholas Ruiz


ザッカーバーグがどの部屋で寝ていたのかは分からない。だがダウシュビリは今、彼が使っている主寝室ではないかと考えている。マーク・ザッカーバーグの広報担当者は情報の提供を拒否した。

マスターベッドルーム

ウォークインクローゼット付きの主寝室。

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ダウシュビリとツォイの2人は起業に興味を持っているが、卒業後はまず金銭的な安定を求めて普通の仕事に就くだろうと語った。

家の外観

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ほとんどの部屋は整理整頓されていたが、散らかっている部屋もあった。

ベッドルーム

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だが、ソイレントのボトルの間にゲームが置いてあったり、スキー道具が置いてあることなど、大部分はシリコンバレー郊外にある典型的な一軒家だ。つまり、大成功しているFacebookも先の見えない状況から始まったということだ。

家の中

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[原文:Inside the Palo Alto 'Facebook House' where Mark Zuckerberg lived, that's now a Mecca for aspiring-entrepreneurs

(翻訳:まいるす・ゑびす/編集:増田隆幸)

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