大量閉店が続くサブウェイ、その原因はプロモーションの失敗?

サンドイッチ

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  • サンドイッチ・チェーンの「サブウェイ(Subway)」は2017年、アメリカでその店舗数を909減らした。
  • こうした店舗の閉鎖は、同社にとって、危機の始まりでしかないのかもしれない。
  • サブウェイの数百規模での店舗の減少は、2016年から続いている。

サブウェイが低迷している。

同社がBusiness Insiderに提供したデータによると、2017年にアメリカ国内のサブウェイの店舗数は909、割合にして3%以上減った。

アメリカ国内の店舗数は、2016年末の2万6744に対し、2万5835となっている。

同社の売り上げは2016年に1.7%減少し、アメリカ国内の店舗数も359減ったと報じられている。閉店した店の数が、新たにオープンした店の数を上回るのは、同社にとって初めてのことだった。

世界全体の店舗数は、2016年の4万4485から471減って、4万4014店舗となっている。

だがサブウェイが抱える問題を考えれば、アメリカ国内での909店舗の閉鎖は、氷山の一角に過ぎないのかもしれない。

サブウェイ

Andrew Winning/Reuters

アメリカでは今月中旬、同社がレギュラーサイズの2倍の大きさの「フットロング」メニューを5ドルで販売するキャンペーンを再開しようとしたところ、フランチャイズ加盟者の反対に合っていると報じられた

18日(現地時間)には、同社の北米マーケティング部門の責任者カーリン・リンハート(Karlin Linhardt)氏が会社を去った。

ニューヨーク・ポスト紙が入手した内部資料によると、サブウェイの来店者数は、ここ5年間で25%減少している。

「過去5年間の国内プロモーションは、本当にひどいもので、多くのフランチャイズ加盟者を採算が取れない状態や、最悪の場合、閉店に追い込んだ」関係者は同紙に明かした

サブウェイは2018年1月から「フットロング」メニューを5ドルで販売する有名なキャンペーンを開始する計画だったが、報道によると、すでに400以上のフランチャイズ加盟者がキャンペーンの実施に反対する歎願書に署名している。

アメリカで健康志向が広がるにつれ、同社は、パネラ(Panera)やスイートグリーン(Sweetgreen)といったヘルシー系ファスト・カジュアルチェーンに押されている。

「人々はいまや、食べ物の栄養やその生産過程、エシカルでホリスティックなビジネスモデルについて、良く理解している」広告代理店Pitchの戦略責任者サラ・バモーシー(Sara Bamossy)氏は、Business Insiderに語った。「顧客のロイヤルティーや売り上げを(新たにであれ、再びであれ)向上させるには、ただ『ナチュラル』をうたうだけでは十分でなく、手頃な価格で提供するだけでも十分ではない」

サブウェイは、同社の元広報担当者ジャレド・フォーグル(Jared Fogle)氏のスキャンダルによる、ネガティブなイメージとも戦っている。フォーグル氏は未成年者と性的関係を持った罪と児童ポルノ所持の罪で、約16年間の実刑判決を受けた。同社はフォーグル氏との関係を2015年に切っている。

「サブウェイは大規模改革の真っただ中になる。これだけ規模が大きければ、時間もかかる」同社の広報担当者はBusiness Insiderの取材に、書面で回答している。「我々のゴールは、サブウェイのブランド力を世界各地の市場で高め、サブウェイのフランチャイズ加盟者に彼らのビジネスを成長させる最大限の機会を提供することだ」

同社はアメリカ全土で、店舗デザインを一新、既存店の改装を進めている。また、競合するスターバックスなどに追いつこうと、顧客ロイヤルティーを向上させるデジタル・プログラムにも取り組んでいる。

[原文:Subway closed over 900 stores this year as franchisees claim promotions have 'decimated' business]

(翻訳・編集/山口佳美)

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