iPhoneバッテリー問題、何が問題なのか? 一問一答

iPhone

Avery Hartmans/Business Insider

  • アップルは12月20日(現地時間)、旧型iPhoneの性能を制限していたことを認めた。
  • 同社はこの措置は、古いiPhoneを正常に動作させ、古くなったバッテリーの問題(突然の電源オフ)を未然に防ぐためと発表。
  • 賛否を呼んでいるが、アップルは今後もこの機能の導入を続けていく予定と述べた。

アップルが旧型iPhoneの性能を意図的に落としていたというニュースが、ソーシャルメディアを賑わせている。だがそれは、なんのためなのか、なぜ必要だったのか?

重要な情報を改めてまとめてみた。

—— 何が問題になっているのか?

アップルは12月20日(現地時間)、旧型iPhoneの性能を制限していると発表した。同社は、古い機種がバッテリーの経年劣化のせいで誤作動することを防ぐためと述べた。

だが問題は、アップルの発表が、旧型iPhoneの性能が意図的に落とされているというレポートが明らかになった後に出されたことだ。

ここ数カ月、古くなったバッテリーを交換すると古いiPhoneが速くなったという話をよく見かけた。そして先週初め、ベンチマークソフトを手がける会社のデータが、多くの人の疑念を裏付けた。

—— アップルの主張は?

アップルはBusiness Insiderに、旧型iPhoneの性能を制限する技術的な理由を説明した文書を送ってきた。

我々の目的は、顧客に最高の体験を提供することにある。それにはトータルなパフォーマンスとデバイスの寿命をできるだけ長くすることが含まれる。リチウムイオンバッテリーは、低温環境、電池残量が少ない時、あるいは電池が古くなっている状態では、ピーク電流の供給能力が低下する。その場合、電子部品を保護するために突然、電源がオフになることがある。


昨年、我々はこうした状況で突然、電源がオフになる現象を防止するため、ピーク電流を円滑化する機能をiPhone 6、iPhone 6S、iPhone SE向けにリリースした。この機能は現在、iOS 11.2を搭載したiPhone 7向けにもリリースした。そして将来的に他の製品にも搭載していく予定だ。

つまり、古いiPhoneはバッテリーの能力を超えた電力を引き出そうとすると、突然、電源がオフになることがある —— それを防ぐために、アップルは古いiPhoneが使用できる電力量を制御しているというわけだ。

単純な話、古くなったバッテリーは、新しいバッテリーのように電力を供給することはできない。

—— アップルはなぜ、このような詳細な説明を行ったのか?

12月18日(現地時間)、Geekbenchが発表したベンチマークスコアによると、バッテリーを交換した旧型iPhoneで、大幅な性能向上が見られた。

Geekbenchはまた、フル充電した端末で性能を比較、通常は1つの大きなピークを示すはずが、iOS10.2.1以降のiOSを搭載したiPhone 6、6S、7では複数のピークを示すことを発見した。つまり、ソフトウエアによってこれらの端末のプロセッサーの処理速度を遅くしていると考えられる。

—— 今回のアップルの発表はなぜ重要?

iPhoneの新機種が出ると、新機種の購入を促すために古い機種の性能を落としているという陰謀説が、かなり以前からあった。だが、アップルは制限を行ったのは1年くらいのことだと述べた。

—— 世間はどう思っている?

アップルの発表は、消費者が企業を信用すべきではないことの証明だと言う人もいる。彼らは販売促進のために同社が意図的にiPhoneに手を加えていると主張する。

一方、アップルのバッテリーに対する取り組みは、旧型iPhoneを使い続けたい人にとって有益だと言う人もいる。iPhoneを古くなったバッテリーでも使い続けることができるのなら、誤動作はなくなり、修理や交換により多額の費用をかけることもなくなる。

さらに、アップルは同社の取り組みについて透明性を保つべきだと言う人もいる。そうすれば、消費者はiPhoneを古くなったバッテリーのまま使い続けるのか、新機種を買うのか、決めることができるとする意見もある。

—— 古いiPhoneが遅いと感じたら、どうすればいい?

バッテリーを交換してみよう。

今回の“バッテリー問題(Batterygete)”は、古いiPhoneがバッテリーを交換するとなぜだか速くなったことから判明した。だから、新しい機種を買う前に、今持っているiPhoneのバッテリーを交換し、状況が改善するかどうかを見てみよう。

[原文:Batterygate: How Apple secretly slowed down older iPhones and why it's such a big deal

(翻訳:本田直子/編集:増田隆幸)

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