AP/Elaine Thompson
- アマゾンの音声AIアシスタント「Alexa(アレクサ)」を搭載したデバイスは、2020年までに10億ドル(約1100億円)以上の売り上げを同社にもたらす可能性がある。
- アマゾンでの音声注文を含め、これらのデバイスによる売り上げは、同社にまったく新しいビジネスの機会をもたらしている。
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「アマゾンエコー(Amazon Echo)」で、スマートスピーカーを最初に売り出した企業の1つとなったアマゾン(Amazon)は、その決断により、2020年までに新たに10億ドル(約1100億円)の売り上げを同社にもたらすだろうと、RBCのアナリスト、マーク・マヘイニー(Mark Mahaney)氏は指摘する。
「数千万人のユーザーと2万以上のスキルを持つアレクサが提案する価値は、その認知度と所有率が上がるにつれ、次第に高まっている」同氏は顧客向けのメモの中でこう述べた。
アレクサを搭載した端末がビジネスとしてどの程度大きく成長するのか、その可能性を探るべく、マヘイニー氏は2000人以上を対象に、アレクサの認知度とその搭載端末をどう使っているのか調査した。その結果、ここ9カ月で認知度が12ポイント上昇して89%になったことが分かった。調査対象者の15%がアレクサの端末を所有し、その60%近くが端末を毎日使うと回答したという。
もちろん、誰かがアレクサの端末を購入することで、アマゾンは利益を得る。だが、音声操作を通じてユーザーが買い物をすることで、同社はさらに売り上げを伸ばすことができる。
マヘイニー氏は、音声注文による売り上げ、デバイスの売り上げ、プラットフォームとしての売り上げを合算すると、アマゾンは2020年までに10~11億ドルを売り上げるだろうと見ている。このうち約5億ドルが端末、5~6億ドルが音声注文の売り上げが占めるだろうと言う。
「プラットフォームの売り上げは、インストールベースで1億を超えるかどうかで違いが出てくる。アレクサは2019年までにこれを超えてくるだろう」同氏は述べた。
アメリカのクリスマス商戦では、アレクサが搭載された端末は、アマゾンで最も売れた家電製品トップ10のうち9つを占めた。マヘイニー氏は同社の株を「買い」と判断、目標価格を1200ドルとしている。
アマゾンの株価は年初来、52%上昇している。
[原文:Amazon pioneered a new market potentially worth $10 billion (AMZN)]
(翻訳/編集:山口佳美)