LG Watch Style、OSはグーグルのAndroid Wear。
Hollis Johnson
- ウェアラブルテクノロジーは、まだ消費者に急速には普及していない。
- 調査会社eMarketerの予測によると、2018年の成長率は11.9%にとどまり、2019年には1桁台にまで落ち込む。
- 「アーリーアダプターを除き、消費者はスマートフォンと同じくらいになることもあるスマートウォッチの価格に納得していない」とeMarketerのアナリストは年次レポートに記した。
ウェアラブルテクノロジーは、まだまだだ。
魅力的な新型スマートウォッチ、ハイテクを装備した衣服や宝石、さらにさまざまなフィットネストラッカーなど、数多くの製品が登場したにもかかわらず、ウェアラブルマーケットの成長率は下がっている。調査会社eMarketerの最新レポートはそう記した。
事実、ウェアラブルマーケットはスマートスピーカーに追い越されつつある。少なくとも2017年のホリデーシーズンにおいては、追い越されただろう。
「アーリーアダプターを除き、消費者はスマートフォンと同じくらいになることもあるスマートウォッチの価格に納得していない」とeMarketerのアナリスト、シンディー・リュー(Cindy Liu)氏はレポートに記した。
「代わりに2017年のホリデーシーズンでは、スマートスピーカーが多くのテックファンからプレゼントに選ばれただろう。価格が大きな要因だ」
ベルリンで開催された家電見本市「IFA」で、Fitbit Ionicを操作する来場者。
Thomson Reuters
2016年末、eMarketerは初めてウェアラブルマーケットに関する予測を下方修正した。2015年10月の予測では、2016年にはアメリカ成人におけるウェアラブル製品の使用率は60%以上成長すると見ていた。しかし、実際は24.7%にとどまった。
ウェアラブルにとって、2018年はさらに厳しいものになりそうだ。最新のeMarketerの予測では、2018年の成長率は11.9%にとどまり、2019年以降は1桁台にまで落ち込む。
「ウェアラブルの成長は、何より新規ユーザーの獲得にかかっている」とリュー氏。
「だが、ウェアラブルマーケットは、依然として健康関連製品とフィットネストラッカーで占められている。ウェアラブルデバイスが次の“必須アイテム”になるとは現状では考えられない。それまで、成長は控えめなものになるだろう」
マーケットの伸びはごくわずかだが、スマートウォッチを利用する固定ユーザーは存在する。eMarketerによると、5000万人近くのアメリカ成人が毎月、ウェアラブルデバイスを利用している。これはアメリカの人口の約20%に相当する。一方、77%のアメリカ成人がスマートフォンを利用している。
[People still aren't buying smartwatches — and it's only going to get worse]
(翻訳:塚本直樹/編集:増田隆幸)