外国語映画賞を受賞したアスガル・ファルハーディー氏の代わりにAnousheh Ansari氏が代理としてトランプ大統領に対する抗議の声明を読みあげた
Kevin Winter/Getty
今年のアカデミー賞授賞式でもっともドラマチックだったのは、外国語映画賞を受賞(『セールスマン』)したイランのアスガル・ファルハーディー(Asghar Farhadi)監督(『別離』『ある過去の行方』『彼女が消えた浜辺』)が授賞式を欠席し、イラン系アメリカ人であるAnousheh Ansari氏が代理としてトランプ大統領に対する抗議の声明を読みあげた瞬間だった。
ファルハディ氏は、イランを含むイスラム圏7カ国からの入国を禁止するトランプ大統領の移民政策に対する抗議を、授賞式をボイコットするという形で表明した。
声明の中でファルハディ氏はこう述べた。
「皆さんと同じ場所にいられなくて残念です。イランの人々、そして非人間的な移民禁止令よって尊厳を傷つけられた他のイスラム6カ国の人々に敬意を表明するために、わたしは授賞式を欠席しました。」
「世界を『自分』と『敵』とに分割することは、恐怖を煽り、暴力や戦争を正当化する嘘を作りだしてしまう」
ファルハディ氏の声明は「ステレオタイプを壊そう」という映画仲間への応援の言葉で締めくくられていた。
「それが他者に対する共感を生み出します。共感は今、かつてないほどに必要とされています」
Ansari氏がファルハディ氏の声明全文を読み上げる映像はこちら。
[原文:The winner of the best foreign film Oscar boycotted the awards because of Trump's immigration ban]
(翻訳者:にこぱん)