北京郊外に建てられたプラグインハウス。
People's Architecture Office
北京の住宅は高くて手が出ないため、ファン氏は北京市郊外にある実家の中庭に建てたボロボロの家に住むことになった。家族の近くで暮らしたいが、手頃な値段で新築に住みたいという願望もあった。
中国・北京の設計事務所、People's Architecture Office(PAO)が彼女の話を聞きつけ、2016年12月、「プラグインハウス(Plug-in House)」を設計した。
PAO代表の瀋海恩(ジェームス・シェン)氏は「1万ドル(約114万円)相当の材料と六角レンチがあれば、24時間あればプラグインハウスを建てられる」とBusiness Insiderに語った。実際の建物を写真で見てみよう。
彼女の家は北京の外れにある長春街に建てられた。
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ファン氏は息子と一緒に暮らしている。以前は1階建ての家に住んでいたが、プラグインハウスの建設にあたって取り壊した。こちらが、そのビフォー/アフターだ。
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プラグインハウスはかなり現代的。
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リビングルーム、小さなベッドルーム2室、シャワールーム。そしてキッチンがある。
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太陽の光が差し込む造りになっている。
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シャワールームにも天窓がある。
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外の階段を昇って屋上のバルコニーへ。
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「誰でもプラグインハウスを建てられる。機械も熟練された技術も必要なく建設できる」と瀋海恩氏は言う。
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家は「六角レンチのみ」でつなぎ合わせられる数十枚のパネルで作られている。
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建設に熟練工はいらない。パネルはコスト削減のために、現場へ運ぶ前に適切な大きさに切ってある。
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プラグインハウスの建設は、PAOのリノベーションハウスの建設を応用した。2016年に始めたリノベーションハウスは、元の姿を残しつつ、家を改修する。
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リノベーションハウス20軒は北京政府の助成金を受けたが、プラグインハウスはファン氏が資金を提供している。
現在、PAOは2つのプラグインハウスを建設。今後も建設を続ける。
「新築を建てる経済的な余裕がない人の助けになりたい」と考える瀋海恩氏。「プラグインハウスは簡単に運べて、組み立てられるので、通常は建設が困難な遠い場所でも対応できる」と語る。
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[原文:This $10,000 tiny home can be built with a single tool in less than a day]
(翻訳:梅本了平)