アメリカの名門大学の教授たちが選んだ「2017年に学生が読むべきたった1冊の本」

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2017年に読むべき本。1冊だけ選べるなら、何を読む?

REUTERS/Mike Segar

大学教授は学生に大量の本を読むことを求める。では、「1冊」だけ選ぶとしたら、彼らは何を薦めるのだろう。

Business Insiderが、アメリカのトップ10にランクされる大学(USニューズ&ワールド・レポート評価)の教員に対し、学生が2017年に読むべき1冊を尋ねたところ、政治からシェイクスピアの戯曲まで、多彩な分野の本が挙げられた。プリンストン大学、ハーバード大学、イェール大学などの教員が推す1冊はこちら。

1. ハーバード大学、ジル・アブラムソン ―― 『アメリカの反知性主義』(リチャード・ホフスタッター)

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The Paranoid Style in American Politics

ニューヨーク・タイムズの元編集長で、現在はハーバード大学上級講師のアブラムソン(Abramson)氏は、1964年に出版された『アメリカの反知性主義(The Paranoid Style in American Politics)』を挙げた。

「ドナルド・トランプ大統領の弁舌と偽ニュースのルーツを理解するために必要なすべてがこの本にはある」とコメントしている。

2. イェール大学、ジェームズ・バーガー ―― 『オルフェオ』(リチャード・パワーズ)

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Orfeo

イェール大学の英米研究の上級講師ジェームズ・バーガー(James Berger)氏のお薦めは、2014年に発表されたリチャード・パワーズ(Richard Powers)の小説『オルフェオ(Orfeo)』。

「テロの恐怖と監視の時代である現代社会が舞台。音楽と遺伝子をモチーフとした小説だ。ギリシャ神話のオルフェウスの物語をパワーズ独特のテイストで再構築している。前衛的な老作曲家が音楽のあらゆる可能性を試すために、微生物のDNAに音楽を組み込もうとするんだ。だが、バイオテロの容疑をかけられ、アメリカの“アンダーワールド”に逃避せざるを得なくなる。その逃避行の過程で「家族」と再会する。まったく素晴らしい作品だよ。音楽、科学、政治……人生とは何かということまで、多くのことを学べるはずだ」

3. ハーバード大学、エリック・マスキン /ペンシルヴェニア大学、モーリス・シュヴァイツァー ―― 『The Undoing Project』(マイケル・ルイス)

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Amazon

2007年にノーベル経済学賞を受賞したハーバード大学教授のエリック・マスキン(Eric Maskin)氏と、ペンシルベニア大学ウォートンスクールの教授モーリス・シュヴァイツァー(Maurice Schweitzer)氏はいずれも、2016年12月に出版されたマイケル・ルイス(Michael Lewis)の最新ノンフィクション作品『The Undoing Project』を推薦。

4. プリンストン大学、デヴィッド・B・カーター ―― 『紛争の戦略 ― ゲーム理論のエッセンス』(トーマス・シェリング)

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The Strategy of Conflict

プリンストン大学の政治学教授デイヴィッド・B・カーター(David B. Carter)氏は、昨年末に亡くなったトーマス・シェリング(Thomas Schelling)の著作『紛争の戦略 ― ゲーム理論のエッセンス(The Strategy of Conflict)』を選択。

「『 紛争の戦略 ― ゲーム理論のエッセンス 』はおそらく紛争について書かれた最良の書であり、国家間(個人同士においても)の戦略のあり方を理解するうえで、今もなお有益で重要な本である。しかも、わかりやすくて読みやすい。わたしは大学生の時にこの本に出会い、国際関係、特に紛争時の行動と戦略に興味を持つきっかけになった。古い本ではあるが、誰もが読んで良かったと思うはずだ」


5. シカゴ大学、WJT・ミッチェル ―― 『A Theory of the Drone』(グレゴワール・シャマユ)

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A Theory of the Drone

シカゴ大学の英語と美術史の教授WJT・ミッチェル(WJT Mitchell)氏は、フランスの哲学者グレゴワール・シャマユ(Gregoire Chamayou)の著作『A Theory of the Drone』を推薦。ドローンがいかに戦争行為に革命を起こしたか、理解しようとする1冊だ。

「ドローン戦争という新しい状況について、戦争理論と軍事的価値観の面で卓越した考察がなされている」と評した。

6. シカゴ大学、ケネス・ウォーレン ―― 『Racecraft:The Soul of Inequality in American Life』(カレン・E・フィールズ / バーバラ・J・フィールズ)

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Racecraft

シカゴ大学の英語教授ケネス・ウォーレン(Kenneth Warren)氏が選んだのは、カレン・E・フィールズ(Karen E. Fields)とバーバラ・J・フィールズ(Barbara J. Fields)の共著『Racecraft: The Soul of Inequality in American Life』。

「2014年に出版された同書は、アメリカ社会の人種問題について、疑問を提起する作品だ。一度は読んでみるべきだと思う」と述べた。

7. イェール大学、ハロルド・ブルーム氏 ―― シェイクスピア作品

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via The Telegraph

ハロルド・ブルーム (Harold Bloom) 氏は、アメリカ文学評論家であり、イェール大の人文科学名誉教授だ。

学生が読むべき本についてたった一言「すべてのシェイクスピア作品」と述べた。

source: US News & World Report

[原文:Professors at America's elite colleges pick one book every student should read in 2017]

(翻訳:十河亜矢子)

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