仕事に行く前、朝5時から始まるレイブに行ってみた

夜明けとともに起きることなど、ほとんどない。ただ、最近はその習慣を捨て、朝の5時に起きることにした。レイブに行くためだ。

3時間におよぶ早朝レイブは｢Daybreaker｣という名で知られる。パーティーの創立者たちが｢movement｣と呼ぶものの1つで、サンフランシスコ、シアトル、パリ、東京などを含む16の都市で開催されている。

日の出とともに始まるパーティーは、アルコールもドラッグもなし。しかも、1時間のヨガから始まるというから驚きだ。

｢みんなが安心して自分を表現し、汗をかける場所、つまり、気兼ねなく頭をガンガン振れるような場所を作りたかったんです｣

Daybreakerの共同創立者で38歳のラダ・アグラワール（Radha Agrawal）は、Business Insiderに語った。

｢ナイトクラブのネガティブなイメージを、明るくポジティブなものに変えたい｣

以下はわたしが先日Daybrakerに行ってきた時の様子だ。

Daybreakerのことを知ったのは、ロンドンに引っ越してきた時。友人は｢クラブからアルコールをなくして、時間帯を朝に変えたもの｣と言った。2月にわたしは｢Love is in the air｣に申し込んだ。

Daybreakerのパーティーは、通常朝6時スタート。1時間のヨガから始まり、その後、2時間のダンスパーティーが続く。チケットはヨガとダンスパーティーの2種類がある。どちらも参加するなら28ユーロ（約3400円）。場所はロンドンのサザーク区にある｢OMEARA｣というナイトクラブだった。

火曜日の朝5時にアラームが鳴った。うう、眠い。なんでこんなことをしようと思ったんだろう。激しく後悔した。しかし、なんとかベッドから這い出したのだった（パートナーのクリスは、起きるのにかなり苦労したようだ。彼は本来、夜型の人だから）。

Source：Nature Communications, 2016

会場に着いたのは5時45分頃。まだ外は暗かった。この後に仕事と学校が控えていることを除けば、金曜の夜みたいな気分だった。

ヨガのクラスが始まるのを待つ間、わたしとクリスは早起きの参加者たちと交流した。ロビーには無料のインスタントコーヒーがあった。

ヨガは初心者から上級者まで、レベルを問わない内容。わたしは朝のエクササイズができるとワクワクしていた。研究によると、早朝のエクササイズは1日中、身体の代謝を高めるという。そして、減量を促進し、活力を高めてくれるそうだ。

Sources：Business Insider, 2016、The Journal of Physiology, 2010

ヨガの後はロビーで休憩。スタッフが挨拶をしながら、参加者にココナッツ・ウォーターと軽食を配って回る。クリスとわたしはまだ何も食べていなかったので、とても助かった（早朝に空腹で運動をすることは有益だという研究もある）。

Sources：Business Insider, 2016、The Journal of Physiology, 2010

｢Rude Health｣は、パンプキンパイのような味がした。2、3本食べたら、ダンスをする気持ちが盛り上がってきた。

メインルームに戻ったのは7時45分頃。すでにほぼ満員だった。｢Daybreakerは若者に、従来とは違うパーティーのあり方を示すもの｣とアグラワールは語る。

｢僕らのイベントはナイトクラブと同じぐらいクールでなければいけない｣

｢殻に閉じこもっている若い人たちを自由にしたい｣とアグラワール。

｢夜遊びをした時のような『疲れ果てた』気持ちを味わうことなく、ダンスでストレスを発散し、楽しめる場を提供したい｣

確かにDaybreakerの参加者は、疲れ果てているようには見えなかった。たぶんお酒を飲まないことと関係があるのだろう。

Sources：Business Insider 2016、NIH National Institute on Alcohol Abuse and Alcoholism

コスチュームを着てくる人もいた。早朝パーティーのメリットには、体内時計を自然の時間に合わせられる点がある（日の出とともに起きて、日没後すぐに寝るといったリズム）。このリズムは、新陳代謝を促進するという研究もある。

International Journal of Endocrinologyに掲載された2012年の研究では、起床後2時間以内に明るい日光を浴びた人は、（その日何を食べたかにかかわらず）自然の光をまったく浴びなかった人に比べて痩せるという。

参加者全員、大いに楽しんでいるようだった。少なくともわたしは最高に楽しかった。少人数のグループか、ペアで踊っていた人がほとんど。わたしは終始、リラックスして、意識もハッキリしていた。この写真はコンガの曲に心を奪われるわたし。

レイブがクライマックスに達した時の様子。午前8時15分頃。8時半には、参加者が帰り始め、8時45分になると、DJとMCは音楽のテンポを少し落とした。

わたしたちが外に出たのは、8時50分頃。外は明るく晴れていた。このドアの裏側で3時間におよぶヨガとレイブが行われていたと思う人は、たぶんいない。

［原文：I woke up at dawn to dance sober for 3 hours before work — and I've already signed up to do it again］

（翻訳：Wizr）