ルペン氏が大統領に選出されれば、最初の一手はEU諸国との交渉になる。
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国民戦線の党首マリーヌ・ルペン氏は、大統領に選ばれても、国民がEU残留を望む場合には官邸を去る考えだ。フランスの新聞ウエスト・フランスが伝えた。
同氏は、大統領に選出された時、最初の一手はEU諸国との交渉になると語った。
「フランスの経済的自由を取り戻すことが目的。交渉がうまくいかなければ、EUを去る。『国同士が協力し合えるヨーロッパ』を新たに作り上げる必要がある」と同氏は述べた。
「国民が残留を望んだ場合は、国民の意思が尊重される。彼らが望むとおり、わたしは辞任する。わたしの人生をかけた大仕事は、国民の支持がなければ成立しない」
ルペン氏は雇用主のための集会「Ethic」に集まった起業家たちにそう語った。
同氏の大きな目標は、EUを離脱し、フランス通貨「フラン」を復活させることだ。しかし、EUからの離脱に賛成しているのはフランス国民の22%で、同氏の支持者でさえ64%しか賛同していない。
世論調査によると、ルペン氏は中道無党派のエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)氏に対し、辛うじて優位に立ってはいるが、最終的には、マクロン氏や妻への不正給与疑惑が伝えられる保守派共和党候補のフランソワ・フィヨン(François Fillon)氏にも敗れるとみられている。フランス大統領選の第1回決選投票は4月、第2回投票は5月に行われる。
[原文:Marine Le Pen would quit the presidency if French people voted against leaving the EU]
(翻訳:小池祐里佳)