ノルウェーで建設が計画される船用トンネル
Norwegian Coastal Administration
世界一長い自動車用トンネルは、15マイル(約24km)の長さを誇るノルウェーのラルダールトンネル(Lærdal Tunnel)。1990年代に建設されて以来、世界一を誇っている。
同国はさらに、世界初の船舶用トンネルの建設を計画している。1日に70~120隻の船が航行する予定だ。
BBCニュースによると、トンネル建設は1980年代から検討が開始され、ノルウェー沿岸管理局(NCA:Norwegian Coastal Administration)が実現可能性を調査してきた。
トンネル建設計画のプロジェクトマネージャー、テルジェ・アンドレアッセン(Terje Andreassen)氏は、NCAが2017年5月に、同国運輸省に調査結果を提出する予定だとBusiness Insiderに語った。このプロジェクトの建設資金の支出には、ノルウェー議会の承認が必要になる。同議会はすでに、調査費用として約1億1700万ドル(約130億円)の支出を承認済み。
計画の承認後、早ければ2019年建設が始まる見通し。
NCAはオスロを拠点とする建設会社Snøhettaと協力し、トンネルの完成予想図を作成した。
「スタッド・シップ・トンネル(Stad Ship Tunnel)」は、強風と竜巻の多い海域「Stadhavet Sea」に建設される。
Norwegian Coastal Administration
荒天時、船の航行は不可能になる。安全に航海できるまで船は数時間、もしくは数日間待機することもよくあるとアンドレアッセン氏。
Norwegian Coastal Administration
「スタッド・シップ・トンネル」ができれば、より安全な海路となる。
Norwegian Coastal Administration
北側は、セルジェ(Selje)の近くからトンネルに入る。南側は、歩行者用の橋が新しく建設される予定のモルデ・フィヨルドに入り口がある。
Norwegian Coastal Administration
NCAは、1日70〜120隻の船がトンネルを利用すると見積もっている。トンネルの全長は約1700m、高さは148フィート(約45m)、幅は118フィート(約36m)。
Norwegian Coastal Administration
小型のフェリーを始め、荒天時にこの海域を航海できなくなるさまざまな種類の船が利用することになる。船は自力でトンネルを航行する。
Norwegian Coastal Administration
この野心的なプロジェクトが実現すれば、建設チームは岩を掘削し、爆破してトンネルを掘る。
Norwegian Coastal Administration
世界初の船用トンネルの建設費用は安くはない。 NCAは2億6700万ドル(約300億円)かかると見積もっている。
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source:Norwegian Coastal Administration
[原文:Norway may build the world's first tunnel for ships]
(翻訳:梅本了平)