マクドナルドは一度も冷凍しない(未冷凍)フレッシュなビーフパティの導入テストを拡大中。
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アメリカのマクドナルドが、ここ数十年間で最もドラマチックなメニューの変化をテストしている。これまで冷凍されていたビーフパティを、フレッシュなものに代えようというのだ。
InstinetのアナリストMark Kalinowksi氏は16日(現地時間)、マクドナルドはオクラホマ州の75店舗とテキサス州ダラス地域の14店舗に続き、テキサス州北部の328店舗で一度も冷凍したことのないフレッシュなビーフパティを一部メニューで使用する予定だと明かした。
フレッシュなパティが使用されるのは、クオーター・パウンダー・バーガー(チ―ズを含む)、ダブル・チーズ・クオーター・パウンダー、クオーター・パウンダー・デラックス、ベーコン・クラブハウス・バーガーだ。
Kalinowksi氏は「今回のテストは、未冷凍ビーフを使ったマクドナルドのテストとして最大規模のものとなるだろう」と言う。「我々は今回のテスト規模の拡大が、マクドナルドの今後進む方向性を示すものと見ている。これから数カ月の間に未冷凍ビーフの市場/店舗テストは増えるだろう」
マクドナルドのライバル、ウェンディーズは主なセールスポイントの1つとして、長年にわたってフレッシュな牛肉を使用している。
マクドナルドにとって、フレッシュな牛肉に代えることは大きなチャレンジだが、会社のイメージやハンバーガーの味の改善につながる。
同社の全米1万4000を超える店舗はこれまで、製造、冷凍、輸送の巨大ネットワークに依存してきた。
フレッシュな牛肉の使用テストにより、こうしたサプライチェーンの大幅な見直しを迫られる可能性がある。
Hollis Johnson
複数のフランチャイズ店は、食の安全に関する完全に新しい問題が店舗レベルで発生すると指摘する。
昨年7月、Kalinowski氏が行った調査に答えたあるフランチャイズ店は「食の安全と、我々の多数の客をさばく能力について、大きな懸念を持っている」と述べた。
アメリカ農務省によると、調理されていない肉が4.4度以上で放置されると、食中毒の可能性が上がる。
しかし、別のフランチャイズ店は、この変化がビジネスを好転させると言う。
あるフランチャイズ店は「調理時間の短縮、よりジューシーな商品、焼いた肉と煮込んだ肉の戦いだ」と言い、また別のフランチャイズ店は「多くの客が未冷凍の方がいいと考えている。それが全てだ」と話している。
[原文:McDonald’s is considering a dramatic change to its burgers (MCD)]
(翻訳:山口佳美)