『美女と野獣』
Disney
アメリカではこのほど、幅広い世代のファンが待ち望んでいた1991年公開のディズニー・アニメーション『美女と野獣』の実写版が公開された(※日本では4月21日全国公開)。
素晴らしいデザインや懐かしい(そしてキャッチーな)楽曲に加えて、エマ・ワトソン、ユアン・マクレガー、イアン・マッケラン、ジョシュ・ギャッド、エマ・トンプソン、スタンリー・トゥッチ、ケヴィン・クラインを含む豪華キャストも話題だ。
実写版は様々な評価を受けており、映画批評サイトRotten Tomatoesでは肯定的なレビューが67%に達し、“fresh(新鮮)”に認定された。キャストは役にぴったりだし、衣装やセットデザインにおけるディテールへのこだわりも見事だが、多くの批評家たちは、アニメーション映画として初めてアカデミー賞の作品賞にノミネートされたオリジナル版には及ばないと考えているようだ(※しかも、当時の作品賞の候補作品は5作だけだった)。
批評家による実写版『美女と野獣』への意見は以下の通り。
キャストが素晴らしい。
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「ビル・コンドン監督による『美女と野獣』は圧倒されるほどにぜいたくで美しく、俳優たちは絶妙なタイミングと優雅な演技で観客を魅了する」 ―― シカゴ・サン=タイムズ
「アニメ版からの素晴らしい旅立ち、あるいはアップデートされたアニメ版を求めているのであれば、おかまいなく。この『美女と野獣』にそれは無理だから。とはいえエマ・ワトソンは出演しているし、それだけで十分だ」 ―― サンノゼ・マーキュリー・ニュース
1991年公開のアニメーション映画を忠実に再現しつつ、現代的なひねりが加えられている。
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「2017年のジェンダー・ポリティクスを取り入れて実写版を作った、ビル・コンドン監督とエマ・ワトソンの勇気に万歳三唱」 ―― タイム・アウト
「彼らが作ったのは名作への愛のこもったオマージュであり、ヒロインのスピリットや、私たちの抱く作品への愛を見事に具現化した新たな一章でもある」 ―― Vox
エフェクトやデザインへのこだわりが細部まで行き届いている。
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「ベルのダンスシーンのドレスに散りばめられたゴールドフレークから、『ファンタジア』を思わせるシアトリカルな『Be Our Guest』のシーンまで、本作のディテールへのこだわりは申し分ない。すべての大物俳優たちは、無生物であるキャラクターにちゃんと息を吹き込んでいる」 ―― フォート・ワース・スター=テレグラム
「『美女と野獣』のハイライトは、見事な特殊効果や小道具の数々だ。特に擬人化された生活雑貨たちはリアルな喜びに溢れている。だからといって、リメイクする正当な理由として十分ではない」 ―― デイリー・エクスプレスUK
映画の最も良いところは、おそらく楽曲の数々だろう。
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「不安を抱きながら劇場に入ったが、『Be Our Guest』を歌いながらスキップで帰ってきた」 ―― ザ・サンUK
「すごく気に入ったとは言えないが、それでも成立していたとは言える。忘れられない楽曲の数々のおかげで ―― Movie Nation
たくさんの努力が費やされたにもかかわらず、それでもなおオリジナルのアニメ版の方がマジカルだ。
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「結局のところ、『美女と野獣』はそれでもなお、私たちを魅了する。大半は(オリジナル版の脚本家リンダ・)ウールヴァートンによる、今もなお色褪せない圧倒的なストーリーのおかげだろう。しかしながら、手描きアニメーションのオリジナル版が本物であることに変わりはない」 ―― Newsday
「これはただのリメイクではない。たくさんの詰め物を用いた映画の内装作業だ」 ―― LAタイムズ
「壊れていないものはリメイクするな」 ―― BBC
現時点における、ディズニーによる史上最悪の実写版リメイクだ。
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Rotten Tomatoesでは、2016年公開のジョン・ファヴロー監督による『ジャングル・ブック』の肯定的なレビューが95%に達した。実写化が予定されている22作品の先陣を切った、ケネス・ブラナー監督が手がけた2015年の『シンデレラ』は、肯定的なレビューが83%を記録した。
source:Disney、シカゴ・サン=タイムズ、サンノゼ・マーキュリー・ニュース、タイム・アウト、Vox、フォート・ワース・スター=テレグラム、デイリー・エクスプレスUK、ザ・サンUK、 Movie Nation 、Newsday、LAタイムズ、BBC
[原文:Here's what critics are saying about the 'stunning' live-action 'Beauty and the Beast' movie]
(翻訳:Thumper Jones)