中国はiPhoneの売り上げが世界で2番目に多い市場だ。しかし、昨年は大きく落ち込んだ。
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アップルは3月17日金曜日(現地時間)、新しく2つの研究センターを中国に開設することを発表した。世界第2位の経済力を誇る中国市場において、シェアを拡大することが目的だ。同社は、5億ドル(約560億円)以上の研究資金を投じる予定だと述べた。
こうした取り組みは、同社にとって中国政府関係者と良好な関係を築く要因となるだろう。また、下記のStatistaのチャートが示すように同社にとって大きな助けになるはずだ。数年前に膨大な利益をあげて以来、中国はiPhoneの売り上げが世界で2番目に多い市場だ。しかし、昨年は大きく落ち込んだ。UBSのアナリストは、中国市場では2017年もiPhoneの売り上げは低下すると予想している。
iPhoneの代わりに中国のユーザーが注目したのは、ファーウェイ(Huawei)やオッポ(Oppo)、ヴィーヴォ(Vivo)などの中国のメーカーが販売するスマートフォンだ。これらのデバイスは中国国内で人気が高まっており、iPhoneより安価な価格で購入できる。
しかし、アップルの中国での成功はこれらの競合会社の動向よりも、本国のトランプ大統領の意向によって左右されるかもしれない。「アメリカ・ファースト」を掲げ、貿易政策においても強硬な姿勢を見せるトランプ大統領。先日、アップルのCEOティム・クック氏が中国で行われた会議にて、グローバリゼーションを擁護したのも無理はない。アップルの将来がかかっているのだ。
地域別にみたiPhoneの売り上げ
Business Insider/Mike Nudelman/Statista
source:Business Insider/Mike Nudelman/Statista
[原文:Here’s how Apple’s iPhone sales break down by region(AAPL)]
(翻訳:Wizr)