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ナイキが21日(現地時間)に報告した2016年12月~17年2月期決算では、利益が金融市場の強気予想を上回った。売り上げはわずかに期待を下回る結果となった。
同社の調整後1株あたり利益は0.68ドル(約76円)、売上高は84億3200万ドル(約9410億円)だった。Bloombergによると、アナリストらの予測値は1株あたり利益が0.53ドル、売上高は84億7000万ドルだった。同期の純利益は前年同期比20%増の11億4100万ドル、売上高の伸びは5%にとどまった。
最大の売上規模を誇る北米の売上高は3%増の37億8200万ドル、中国圏は9%増加した。日本における売上高は15%増え2億3600万ドルと、アパレル販売の伸びが牽引した。
リサーチなどを行うS3パートナーズによると、多くのトレーダーはナイキ株の下落を予想した記録的な取引を行っていたという。その結果、ナイキ株の空売り残高は7億7400万ドルまたは62%増加して20億ドルを超えた。同社の株価はこの1年で8%下落している。
ナイキの収益は今後、トランプ政権による貿易規制などに揺さぶられる可能性がある。また、ドル高は中国での成長が見込まれるナイキにとって向い風となるだろう。
[原文:Nike beats on earnings, just misses on sales (NKE)]