テクノロジーで英語学習者のさまざまな悩みを解決する ーー グローバルビジネスに活きるオンラインアカデミー「Asteria」

グローバル化にともない、社内公用語を英語化する企業が増加するなど、ビジネスシーンにおける英語の必要性は年々増加し続けている。国内外のクライアントとのコミュニケーションはもちろん、社内においても同僚や上司が日本人でなくなる可能性も今後増えてくるだろう。他方で英語を習得するための環境は変化を続けている。英語学習に対し会社から補助が出るところも近年少なくない。日本人が特に苦手意識を強く持っていることにも起因するが、英会話などの英語学習サービスは年々充実し、スクールからオンライン英会話、教材、ウェブサービスなど多様な選択肢が用意されている。

株式会社Z会CA 研究開発課 課長・吉田晴奈氏

株式会社Z会CA 研究開発課 課長・吉田晴奈氏

そんな中、通信教育で知られるZ会は、iPad上で全ての学習が完結する英語講座を設けた、オンラインアカデミー『Asteria(アステリア)』を今年3月リリースした。同社は85年以上に渡り幼児から社会人にいたるまでさまざまな層に向け、通信教育をはじめとした学習ソリューションを提供してきている。今回リリースされたAsteriaは、海外でも主流になり始めているICTを取り入れた教育『EdTech』の分野でありつつ、Z会がこれまで培ってきたアセットを活かした最新の教育システムだという。その詳細をAsteriaの社会人向け英語プログラムの開発を担当した、株式会社Z会CA 研究開発課 課長・吉田晴奈氏に話を伺った。

英語の4技能を学ぶ、3つの手法

英語の4技能

英語の4技能

一口に英語学習と言っても、その形態や目的、身につけようとする英語レベルなど、それぞれのサービスが捉える『英語力』の価値観にはばらつきがある。そもそもAsteriaは本サービスを提供するにあたって社会人にとっての英語力をどのように捉え、何のために身につけるべきと考えているのだろうか。吉田氏は以下のように語る。

「Asteriaは、未来を共創するというコンセプトのもとにつくられました。先が見えない時代、バックグラウンドや言語の異なる多様な人々と共に課題を解決していくには、コミュニケーション手段としての英語の重要度が増します。ただ、社会人の英語力は、得意・苦手も含めてさまざまです。文法や単語知識は学生時代に詰め込んでいても、スピーキングの経験はほとんどない方、逆に英語に触れる機会があっても、文法知識や使えるシーンが限定的な方。それぞれの悩みにあわせて、最適化した学習体験をお届けするのがAsteriaです。コミュニケーションをとる手段としての英語を、Asteriaを通して身につけてもらいたいと考えています」

共創のための英語力を身につけるため、Asteria「英語4技能講座」ではコミュニケーションに必要な4技能Listening、Reading、Writing、Speaking全ての学習コンテンツを提供している。

Listening コンテンツ

Listening コンテンツ

Reading コンテンツ

Reading コンテンツ

Writing コンテンツ

Writing コンテンツ

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Speaking コンテンツ

そしてこの4技能を身につけるために用意されたのが、以下の3種類の学習ソリューションである。

1つ目がZ会の得意とする『添削指導』。2つ目がオンラインで外国人講師と対面し、会話する『オンラインレッスン』。そして3つ目が『アダプティブ・ラーニング』を用いたトレーニングである。

中でも特徴的なのがアダプティブ・ラーニングだ。アダプティブ・ラーニングは、1人ひとりの学習者の理解度に応じて学習内容を変えていくテクノロジーを用いた学習の仕組みのこと。Asteriaでは正誤問題をはじめとした、基礎固めのトレーニングにアダプティブ・ラーニングのシステムを導入している。

「Asteriaは、ユーザー1人ひとりに寄り添うため、Knewton社のアダプティブ・ラーニング・エンジンを採用しています。一般的な学習システムでは、あらかじめ決められた学習カリキュラムが用意されているのですが、このエンジンでは、ユーザーの解答を元にリアルタイムで動的に個人に最適化された出題をしていきます。学習状況に合わせて、どんどん設問を変えていく。まるで優秀な先生がその場にいるかのような学習を提供できるのです」

学習者にとって設問は難しすぎても易しすぎても効果がない。楽しく達成感が得られるちょうど良い課題を提示するとともに、苦手なところは丹念に、理解が進んでいる部分はレベルを上げる。そういったバランスを、エンジンがリアルタイムに調整してくれるのがアダプティブ・ラーニングならではの強みだといえる。

Asteriaの学習は、この『アダプティブ・ラーニング』のトレーニングで基礎を固めたのち、『オンラインレッスン』と『添削指導』で仕上げを行うという2段階で構成されている。アダプティブ・ラーニングにおける基礎固めのプロセスは、Z会がこれまで多くのアセットを積み上げてきた添削指導においても大きな影響を及ぼすと吉田氏は語る。

「添削中心のサービスから一歩進んで、Asteriaでは、アダプティブ・ラーニングを組み合わせることで、添削課題提出前の日常学習も確実にフォローできます。そのため、日々の挫折を防ぎ、実力をしっかりつけた上で、実践的な添削課題に取り組んでいただけるので、人の手による添削指導を一層効果的に行うことができます」

加えて『オンラインレッスン』では月2~6回(※コースにより異なる)の画面を通した対話が用意されている。このレッスンは、アダプティブ・ラーニングを用いたトレーニング後の仕上げ段階として用意されており、段階をふむことで、体系的に学習できるよう意識しているという。「プログラムを通し、入り口から出口まで体系的に学べるよう整えています。そのためレッスン内で話す内容も、細分化された目標を置き「今日はこの分野をできるようになろう」と明確に設定します。ですから、そのレッスンをクリアすれば、「その分野」のことは応用できるようになる。目的に対して体系立ててアプローチするという流れは強く意識しています」

グローバルで役立つ英語力をジャッジする『CEFR』

『アダプティブ・ラーニング』『添削指導』、そして『オンラインレッスン』といった3つの手法を用いて体系的に英語学習を行う『Asteria』。この体系的な学習を裏で支えるのがCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)という指標だ。CEFRは世界共通で採用されている、外国語学習における学習状況を評価する指標だ。TOEICスコアとも単純に話せるだけとも違う、本当に『英語を使えるか否か』を判断するための材料として、AsteriaではCEFRを採用しているという。

「CEFRを採用した理由は2つあります。1つ目は各レベルが具体的に定義されていること。CEFRは『言語を使って何ができるか』によって具体的に規定された6つのレベルが設定されています。文法を何個知っているなどではなく、相手の状況に応じた手紙が書けるなどの本当に使えるか否かで判断しているのです。2つ目は日本に限らず世界に通用する基準であること。学習者自身が、自分が学んで達成しているものがどのようなレベルで役に立つかを理解するのには、国内外で評価される基準の方が望ましいと考えました」

Asteriaでは、このCEFRを日本の英語教育向けに細分化された『CEFR-J』をベースに、4技能を掛け合わせ、具体的な設問に落としている。このプロセスで重要となるのが、言語を用いて何ができるかを具体化する「期待されるCan-doリスト」を技能ごとに細分化して用意していることだろう。

「たとえば『ゆっくりはっきり話された内容について、相手が賛成しているか反対しているか理解できる』。このレベルの具体性を持った項目を数多用意しています。単純に聞き取れるなどではなく、『ゆっくり話されれば聞ける』に『その相手が賛成しているか反対しているか理解できる』といった具体的要素が加わることで、学習者側も実際使うイメージがわかる。問題を作る際の学習目標として、Can-doリストを非常に細かく細分化して設けました」

仕事や研究、交流の場など、実際に英語が使われる現場を意識しながら、設問を作っていったZ会。今まで中高生や社会人向けに多数英語教材を開発してきた経験が生きている部分もある一方、語彙や文法といった従来の学習方法とは異なるアプローチの設問はAsteriaを特徴付ける要素の1つといえるだろう。

筋を通し、あらゆるシーンに対応できる応用力を身につける

使用するシーンまで想定された英語を学べるAsteriaだが、実際のビジネスの現場においては英語に限らず必要に迫られてスキルを身につけるケースは少なくない。そして、その時々に場当たり的に対応を重ねることでもある程度の英語力を身につけることは可能だ。他方でAsteriaが考えるのは、そういった実地での経験を裏付けする土台部分をしっかりと身につけることの重要性だという。

「最終的に必要になるのは応用力です。そのためには、土台部分を固めておくことが必要になる。そこで4技能全てを各々のレベルから再構築し、1回筋を通してみるんです。英語を身につける行為自体は、Asteriaでの学習をやめたとしてもずっと続くもの。その蓄積しやすいフレームを作っていくことがAsteriaの役割であり、それが筋を通すということだと考えています」

グローバル化の潮流はもちろんのこと、日本の場合2020年に向けた観光客の増加や多言語対応の必要性などによって、英語というスキルはもはやスキルではなくインフラと呼べるほど、その必要性を高めてきている。他方で、ビジネスパーソンにとって学びとどう向き合っていくかは常に考え続けなければいけないテーマだろう。人によって選び取る手段は異なり、答えこそない話ではあるものの、唯一言えるとすれば、適切なツールと適切な学習方法を取り入れることこそが、投資に対するリターンを最大化する方法といえる。「1人ひとりに最適化される学習方法」「実用性を重視したプログラム」「1本筋を通すこと」にもし共感する部分があるのなら、Asteriaを英語学習のツールとして選んでみてはいかがだろうか。

[参考]『Z会Asteria(アステリア)』英語4技能講座

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