チャールズ・ドゥ氏によるデジタルノマドの日常
Charles Du / Mike Chino
プロダクトマネージャーとして受賞歴もあるロサンゼルスでのキャリアに終止符を打ち、チャールズ・ドゥ(Charles Du)は世界へと旅に出た。
しかし、彼は働くことを辞めたわけではない。
NASAやチケットマスター(Ticketmaster)のアプリをデザインしたこともある現在32歳の彼は、どうすれば場所を問わずに働くことができるかを教えている。彼は世界中どこでも働ける「デジタルノマド」になり、ポルトガルやペルーなど様々な場所で働いている。
彼は旅の試行錯誤の中で、そのユニークなライフスタイルをうまく生かせる法を見い出した。彼のやり方は以下のとおりだ。
デジタルノマドの前にリモートワークを試してみた
藁でできたボートからチチカカ湖に飛び込む
Mike Chino
初めに彼はコスタリカとコロンビアに渡り、その後、チリへ旅立った。
「最初の試みは失敗した。コスタリカでサーフキャンプに参加し、コロンビアでは冒険家のようなことをしたのですが、遊びすぎて仕事が疎かになってしまった」
チリでコワーキングスペースを見つけた2回目の旅は、1回目より上出来だった。
「働いている人たちのコミュニティーに囲まれることでより生産的になれた」
その成功体験は長期的な旅に出る自信になったと彼は言う。
仕事と旅を両立させる方法を考えた。その後、Remote Yearという1年間のプログラムに参加した
アルゼンチンのコルドバ。廃線路を探索する
Mike Chino
Remote Yearという1年間のプログラムは、75名のプロフェッショナルを招待し、世界12カ国で働くというもの。ドゥはプログラム終了後も旅を続けることを計画した。
「進歩していないと感じていた。しかし、旅をしている時は急激に成長できる期間がある。長期間にわたって維持可能な形で旅を続けたいと思った。その答えは自分のオンラインビジネスを創ることにあった」
テクノロジーに対する情熱が旅に役立った
アルゼンチンのエル・チャルテンでフィッツロイをハイキング
Matt Levin
ドゥは自身をデジタルノマドと考えている。「適応するのはいつも早い方だった」と彼は語る。
彼はSlackやWhatsApp、ビデオチャット、その他のツールを駆使してミーティングの予定を決めたり、物事を整理したり、クライアントと連絡をとったりしている。
「これらのツールはコミュニケーションをとるのに便利で、数年前は不可能だったことを可能にしてくれる」
どこにいようとルーティンに従い、落ち着いた状態を保つ
ペルーのボリビアを旅行中にフワフワの友人を作る
Max Steinman
Remote Yearのメンバーは毎月新しい都市へと移動する。住居と仕事場は提供されるが、彼らはその度に新しいルーティンを構築しなければならない。
ドゥにとって場所は関係ない。それがハンガリーであれ、ポルトガルであれ、ペルーであれ、彼はルーティンに忠実だ。日の出とともに起床し、彼のお気に入りの朝食「Nomad Charles」(2個の半熟卵とサラダ)を食べ、瞑想し、数時間仕事をする。昼食後は昼寝をし、エクササイズの前にまた少し仕事をする。
世界中に友達ができた
ペルーのレインボーマウンテンをハイキング
Charles Du
「Remote Yearが最高な理由の1つは、価値観の違う面白い人たちに出会えること」と彼はロンドンで2人の友人ができたことを振り返りながら語る。「たった2日間のあいだに、赤の他人から結婚式でスピーチをするまでの仲になった」
時々故郷が恋しくなる
パタゴニアのフィッツロイで瞑想
Matt Levin
「長い間旅をしていると時々寂しくなる。Remote Yearの最初の数カ月はホームシックになっていたと思うが、自分では気づかなかった」
寂しさを紛らわすため、彼は毎週両親に電話をかける。また、彼の旅のスケジュールを公開して、友達が旅行するときは会えるようにしている。
場所を問わずに働きたい人たちを助ける「Nomad Charles」に取り組む
ボリビアのコロイコにて景観を楽しむ
Charles Du / Adam Mann
ドゥはプロダクトマネジャー志望やリモートワークをしたい人たちのためにオンラインでビデオコースを提供している。コースの中ではキャリア指導や対面式のワークショップなどを行う。ドゥはこのコースを通して、他の人たちが自宅からでも海外からでも理想のキャリアを手に入れるようになれることを願っている。
「デジタルノマドになりたいという人たちは増えていると思う。多くの人たちのキャリアは場所を選ばない働き方へと進化していく」と、ドゥ氏は語った。
(翻訳:Wizr)