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回転寿司チェーンの「スシロー」を展開するスシローグローバルホールディングス(3563)が30日、東証一部に上場した。株価は公開価格を5.3%下回る3410円で初日の取引を終えた。
スシローグローバルHDの株価は、一時3380円まで下げた。公開価格は3600円だった。時価総額は終値ベースで936億円。
1984年に大阪で創業した「すし太郎」を前身に、国内外で450店舗以上の「スシロー」を展開するスシローグローバルホールディングス。30日の適時開示資料によると、同社の売上高は2016年9月期で1477億円、2017年9月期は8.1%増の1597億円を見込んでいる。同社の店舗あたり既存店売上収益は、5年以上にわたってプラス成長が続いていて、新規出店についても「依然として十分な出店余地を有している」と言う。2016年7月に発表した中期経営計画によると、スシローグローバルHDは2019年までの間、売上高を年率7〜8.5%のペースで拡大させる方針。なお、同社の2017年9月期の営業利益は、前年比18.8%増の89億円を見込む。
スシローグローバルHDは、2003年9月に東証二部に上場したが、ユニゾン・キャピタルとの業務提携後、2009年4月に上場廃止となった。ユニゾン・キャピタルの投資ファンドがスシローグローバルHDを買収した後、2012年に英プライベート・エクイティ会社のペルミラが運営するファンドに売却された。2011年には韓国へ進出した。
アプリとデジタルの活用
今では日本人のおよそ3人に1人が月に一度は行き、6000億円規模ともいわれる回転寿司市場。スシローグローバルHDは、2019年度までの国内の新規出店数の目標を年に30〜40店舗としている。
客の待ち時間を削減するため、スシローはスマートフォンアプリ「スシローアプリ」を開発した。経営計画によると、すでに400万のダウンロード数を記録しているが、同社はさらに同アプリの利用者数を拡大させる。寿司のテイクアウトに対する需要が高まる中、インターネット注文システムを強化し、売り上げの拡大を図っていく。
*この記事は終値を追加し、更新しました。