レストランの食事を家庭に配達する「ロボット配達員」の初出勤日

デリバリーロボット

人間に代わって配達作業を行うロボット

Starship Technologies

3月23日、Starship Technologiesが開発したロボットが、オンデマンドデリバリースタートアップDoorDashで配達作業を始めた。自動運転ロボットはカリフォルニア州レッドウッド市のレストランから商品を受け取り、2マイル(約3.2キロ)以内の場所に配達する。

Starship Technologiesはロンドンに本拠地を置くロボット企業で、車での移動が難しい都会でのオンデマンドデリバリーを計画している。同社によると彼らの6輪駆動のキャリアーはシリコンバレーの雑踏の中を効率的に移動し、15分から30分で1件のデリバリーを完了することができる。

同じくロボット企業のDispatchも、自動運転デリバリーロボットを開発しており、2月にサンフランシスコの道路を学習しているのを目撃されている

我々はStarship Technologiesのロボットの初日の仕事に密着した。

これが無人で動く未来のデリバリーロボだ。

デリバリーロボット

Melia Robinson/Business Insider

SkypeとStarship Technologiesの創業者であるAhti Heinla氏とヤヌス・フリス(Janus Friis)氏は、火星や月から石のサンプルを集めることができるロボットの開発に取り組んでいた。

2人の創業者

Starship Technologiesの創業者は、かつてSkypeを創業した。

NASA/JPL-Caltech

彼らはその技術を駆使して、このデリバリーロボットを開発した。同社はメルセデスベンツの親会社であるダイムラーが指揮した資金調達プロジェクトで約1700万ドル(約19億円)を集めている。

デリバリーロボット

Melia Robinson/Business Insider

ソース: Business Insider

ロボットの仕事初日、レッドウッド市のダウンタウンセンターで我々はロボットと待ち合わせた。そして、DoorDashアプリを使ってThe Spaghetti Factoryからラザニアを注文した。

デリバリーロボット

Melia Robinson/Business Insider

DoorDashが構築したアルゴリズムはまずこのデリバリーを人間が行うべきか、ロボットが行うべきかについて決断を下す。今回のケースの場合、レストランの周囲の通りは広く、注文した客の位置から半径2マイル以内にあるため、ロボットが配達を担当することになった。

デリバリーロボット

DoorDash

1月にレッドウッド市に拠点を構えてから、Starship Technologies は半径2マイル以内の配達地図を作成した。ロボットはこの地図に沿って最大時速4マイルで移動する。

デリバリーロボット

Starship Technologies

ロボットにはカメラが9台とウルトラソニックセンサーが搭載され、仮想バブルをロボットの周囲に作成する。人や工事用のコーンなど地図上に書かれていない物体がバブル内に侵入した場合、ロボットは停止するかよけて進むかの決断を素早く下すのだ。

デリバリーロボット

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またロボットは信号を理解し、いつ通りを渡るのが安全なのかを知っている。

配達中、ロボットは信号のない道にも遭遇した。いつ渡っていいのかを判断できなかったため、ロボットはStarship Enterprisesにいる(人間の)スタッフに連絡をし、助けを求めた。

デリバリーロボット

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スタッフはカメラを通して「ロボットの視界」で風景を見ることができる。そして、その情報を基に渡るタイミングを指示する。

工事現場にも遭遇した。ロボットは注意深く前進し、掘り起こされた道路を滑るように通り過ぎた。

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Melia Robinson/Business Insider

ロボットのハンドラーは近くから見守っている。ロボットはほぼ完全に自動で走行するが、最初の段階では人間が同伴し、興味を持った通りすがりの人からの質問を受ける。

ロボットのハンドラー

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ロボットはどこへ行っても人気者だった。女の子2人を連れた家族が一緒に写真を撮影したがった。携帯電話を取り出して写真を撮る人も多かった。

デリバリーロボット

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Starthip Technologiesによると、ロボットはこれまでに300万人の通行人とすれ違ったが、これまで問題が起きたことはないという。ロボットを誘拐しようとするとアラーム音が鳴るようになっている。

デリバリーロボット

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これまでのところ、盗難行為や破壊行為には遭遇していない。レストランの従業員や客による指示がないときには、ロボットはロックがかかっている。

Starship Technologiesの運用責任者、ジャスティン・ホフマン(Justin Hoffman)氏は「約15キロの重さのGPSを装備したロボットを誘拐するのはさほど魅力的な話ではない」とBusiness Insiderの取材に答えている。誘拐したところで、手に入るのは中の料理くらいだ。

だが、サンフランシスコ近辺では昔からの住民とIT業界で働く人々との確執が深まりつつあり、通りで見かけたロボットを標的にする人が現れる可能性は否定できない。

デリバリーハブから15分ほどで、The Spaghetti Factoryに到着した。

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Melia Robinson/Business Insider

レストランマネジャーは(ロボットがやって来ることは事前に連絡済み)外に出るとロボットのフタを開け、保温容器の中にテイクアウトバッグを配置した。

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Melia Robinson/Business Insider

将来的には、ロボットが到着したことをアプリ経由でレストランに通知できるようにしたいという。

その後、我々はお腹をすかせた客が首を長くしてラザニアを待つデリバリーハブへと戻った。

デリバリーロボット

Melia Robinson/Business Insider

DoorDashアプリはロボットが到着すると通知を送り、ふたのロックを解除するためのボタンを表示する。この機能で、食べ物が盗まれるのを防ぐ。

デリバリーロボット

Melia Robinson/Business Insider

DoorDashには10万人以上の配達員がいる。そして今では6台のロボットが加わり、北米の食卓へ食事を運んでいる。ロボットは4月に合計12台となる予定だ。

デリバリーロボット

DoorDash

ロボットは会社の労働力の中ではまだマイナーな存在だが、DoorDashの創業者の1人、スタンリー・タン(Stanley Tang)氏は、ロボットの存在感を高めていきたいとBusiness Insiderに語った。

DoorDashは将来的にセントラルデリバリーハブを構築する計画だ。ロボットが食事をレストランからピックアップし、近所のハブへと戻り、人間のデリバリードライバーへと手渡す。ドライバーは4〜5件の注文が集まるのを待ち、一気に配送する。

これにより時間と燃料が節約できるのであれば、デリバリーにかかる費用も下げられるはずだ、とタン氏は語る。

ロボットが人間に完全に置き換わることはない、とタン氏は言う。どちらかと言うとロボットは車やバイクに対して補助的なサポートをする立場だ。

デリバリーロボット

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タン氏は「ロボットの利点は短いデリバリーにある」と言う。短い距離の配送だと、あまりチップをもらえないため、人間の配送員は敬遠しがちだ。誰もやりたくないことをロボットが代わりにやってくれるならば、それは誰にとっても歓迎できることなのかも知れない。

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Melia Robinson/Business Insider

[原文:Tiny self-driving robots have started delivering food on-demand in Silicon Valley — take a look]

(翻訳:まいるす・ゑびす)

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