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貸出における信用度が比較的低い消費者を対象とするオンライン金融の「エレベート・クレジット(Elevate Credit Inc.)(ELVT)」が新規株式公開(IPO)に向け、米国証券取引委員会に申請資料を提出した。
同社が3月27日(現地時間)に提出した資料によると、エレベートは1株あたり12~14ドルで770万株(オーバーアロットメントによる売出を除く)を売り出す。規模は最高で1億2400万ドル(約137億円)を見込む。
エレベートは2016年前半に株式上場を計画していたが、収益の拡大を優先させ、IPOを延期していた。信用リスクが高く、従来の金融機関の融資を受けることが難しい消費者が増える中、同社はそれらの消費者層をターゲットとする金融商品を開発してきた。2016年末現在、エレベートはアメリカとイギリスにおいて約78万5000人の顧客に対して、合計約25億ドルの融資を行ってきている。
同社の2016年の収入は、前年比34%増の5億8040万ドル。営業利益は5倍以上増加し、4780万ドルとなった。同社の調整後EBITDA(税引前利益に特別損益、支払利息、および減価償却費を加算した値)は3倍以上増え、6042万ドル。純損失は2240万ドルで、前年の1990万ドルから拡大した。
エレベートの証券コードは「ELVT」で、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場する。引受証券会社はUBSを筆頭に、クレディ・スイスとジェフェリーズ。
[原文:Online lender Elevate is heading for an IPO]
(翻訳:山口佳美)