JPモルガンCEOジェイミー・ディモン氏。 JPモルガンは、2016年、他の投資銀行よりも多くの手数料を引き出している。
Reuters
JPモルガンはウォール・ストリートの取引決定の収益で独占的な地位のまま今年を終える見込み。
Dealogicが提供する図表によれば、アメリカの銀行は世界投資銀行業務、アメリカ国内投資銀行業務、債券市場、株式市場とシンジケートローンのそれぞれにおいてもっとも手数料を稼いだ。
ゴールドマンサックスだけが完全に圧勝の立場にいる。
世界全体の投資銀行収入は705億ドルで、2015年から全体で9%の低下だ。
これらの順位表はウォール・ストリートにおいて議論を呼ぶ話題だ。銀行が新しいビジネスを売り込む時にも、このランキングはかなりの自慢材料になる。しかし順位の表データは、ある銀行の業績をよく見せるために細分化させることもできる(たとえば分野をかなり狭く絞ってみたり……)。
予想に基づいてはいるが、これらの表はどの銀行の業績が上がりどこが下がったのかについて、可能な限り幅広く、詳しく調べられた指標である。 こちらが今期の各銀行の比較だ。
JPモルガンが投資銀行収益の総合でトップ
Dealogic
JPモルガンは8.1%の市場シェアで、57億ドルの総収益がある。これに続くのがゴールドマンサックスで、47億ドルの収益、6.7%のシェアだ。バンク・オブ・アメリカが3番目で、43億ドルの収益。世界全体の投資銀行収入は705億ドルで2015年から9%低下した。
JPモルガンがアメリカでトップ
Dealogic
アメリカ国内の投資銀行ランキング表は世界ランキングとほぼ完全に一致していて、アメリカ市場の重要さを反映している。
唯一の違いはウェルスファーゴがアメリカ市場において8位、世界で9位、Deutsche 銀行が世界で8位、アメリカで9位であることだ。
アメリカの銀行は債券市場においても1位
Dealogic
JPモルガンは債券市場において14億ドルを稼ぎ6.9%のシェアを持っている。バンク・オブ・アメリカは2位で14億ドルの手数料、シティは12億で3位に位置づけた。債券市場は2016年に唯一収益を伸ばした市場で、対前年比で4パーセント増加の208億ドルだ。
株式市場
Dealogic
JPモルガンは株式市場で7.8%のシェアを持ち、モルガン・スタンレーとゴールドマンサックスがそれに続いている。株式の収益は2015年の合計から27%低下し、136億ドルにとどまった。
JPモルガンはシンジケートローンにおいてもトップ
Dealogic
JPモルガンはシンジケートローン収入においてもトップ。わずか5000万ドルの手数料の差でバンク・オブ・アメリカ・メリルリンチをリードしている。
ゴールドマンサックスがM&Aの収入においてリードしている
Dealogic
ゴールドマンサックスはM&Aにおいて24億ドルを稼ぎ、大差でライバルをくだしている。比較してJPモルガンは20億ドルでモルガン・スタンレーは19億ドルだ。世界のM&A収入は228億ドルにとどまり、2015年の水準から6%低下している。
[原文: Here's how much the top Wall Street banks have earned in fees in 2016]
(翻訳:一柳優心)