毎朝4時に起床し、瞑想してランニング。そのあと小説を読み、グレープフルーツを2つ食べる ——。そのような記事を読むたびに「羨ましい」と感じていないだろうか。
生産的、もしくは幸せになるために、朝のルーティンにのんびり3時間も費やす必要はない。
実際、朝の良い習慣は5分もかからないものが多い。
これから紹介するいくつかの(朝の)習慣はQuoraの「What can I do in 5 minutes in the morning to make my whole day better?」というタイトルのスレッド上で紹介された。
以下の簡単なルーティンを参考に、リフレッシュした気持ちで1日をスタートしよう。どんな試練も乗り越えられる。
1.感謝することを3つ書き出す
Quoraユーザーのネラ・キャノビック(Nela Canovic)氏は自分が感謝していることを毎朝3つ書き出すことを勧める。
「あなたの人生で、すでに手にしていることを考えてみてください。車やパソコンなどの物質的なものではなく、もっとシンプルで基本的なものに焦点を当てるといいでしょう」
例えば、家族や友達、受けた教育などに感謝してもいいかもしれない。
この方法はポジティブ心理学の創始者の1人で、ペンシルベニア大学で心理学教授を務めるマーティン・セリグマン(Martin Seligman)氏が勧める「three good things」エクササイズに似ている。
セリグマン氏と同僚たちは毎晩その日に起こった3つのポジティブな進歩を、なぜその進歩があったのかの説明を含めて書き留めることを推奨する。これを毎朝3つ感謝することを意識するエクササイズとして行ってもいいだろう。
2.今日をいい1日にするためにできることを考える
キャノビック氏はさらにもう1つ、効果が期待できるエクササイズを勧める。
「もしこれが起こったら今日がポジティブで、生産的で、ユニークな日になると思うことを1文で書いてください」
日付が変わる前に就寝するだとか、1時間好きなことをして過ごすなど、シンプルなもので構わないと彼女は言う。
何があなたを幸せにして、達成感を感じることができるかが分かったら、それを実現するために行動しよう。
3.瞑想する
瞑想はストレスやマイナスの感情の軽減、記憶力の向上、免疫力アップなど、数え切れないほどの健康効果があることが科学的に証明されている。
しかし、瞑想は何時間も座り続けて行う必要はない。
「5分間、心の思考を切り離すだけでその1日に大きな影響をもたらします」と、アリエル・バナヤン(Ariel Banayan)氏は語る。
もし、瞑想のやり方がわからない場合は、UCLA Mindful Awareness Research Centerが提供している無料のガイドを参考にするといいだろう。その中には5分でできるものや、もっと短いものもある。
4.運動する
朝食前のプランク
Flickr/Barney Moss
ミン・キリー・リー(Minh Killy Le)氏は、起床後すぐに5分間の運動をすることを勧める。彼のお気に入りはプランク。腕立て伏せに似たものだ。
調査によると、朝食前に運動をすることは減量とエネルギーの増加に役立つという。しかし、この調査では1時間ほど、もしくは参加者が400キロカロリーを消費するまで運動を行うというものだった。
どのくらい長く運動を行うにせよ、睡眠の直後は筋肉が硬くなっているので、ウォームアップを忘れないようにしよう。
5.ベッドを整える
ラビテジャ・チララ(Raviteja Chirala)氏は帰宅した際、ベッドが整っているのが好きだという。
ジャーナリストのCharles Duhigg氏は彼の著書『習慣の力(The Power of Habit)』で、ベッドを整えることは1日の生産性を高めることに役立つと述べる。なぜなら、それは「keystone habit」であり、それを行うことで、その他のいい習慣を連鎖的に定着させることに役立つからだ。
6.優先順位をつける
チララ氏はその日に達成したいことのリストを作ることを勧める。そうすれば、明確な優先順位をもって仕事にのぞめるからだ。
心理学者のトラビス・ブラッドベリー(Travis Bradberry)氏は、このような入念な計画は、目標達成の可能性を大いに上げると語る。彼は個人的にマインドフルネス瞑想を行ったあと、その日の目標を決めるのが好きだという。
1日のスタートに短期目標と長期目標を思い浮かべる。
flickr/garyknight
7.1日を心に思い描く
ハリソン・スローン(Harrison Thorne)氏は「視覚化のルーティン」を勧める。
「短期的なゴールと長期的なゴールを思い浮かべ、自分は達成する能力があると断言するのです」
Duhigg氏の2つ目の著書『Smarter Faster Better』で、同氏は似たようなテクニックを提案する。「その日がどのような1日になるか、自分に言い聞かせるのです」
Duhigg氏は、ヘッドハンティング会社に勤めるもっとも生産性の高い人たちを調査したMIT(マサチューセッツ工科大学)の研究者たちの発見について、著書で以下のように述べる。
「彼らは、異常なまでに同僚や自分自身にどう1日を過ごすか言い聞かせるのです。例えば、同僚に次のミーティングや会話がどのような内容になるかイメージできるよう助けを求めたりします。結果的に、そのようなイベントが起こった時に、彼らは準備万全なのです」
Duhigg氏は、通勤中にその日をどのような1日にしたいか、自分に言い聞かせてこの方法を習慣化することを勧めている。
8.「5分日記」をつける
クリス・レムス(Chris Remus)氏は、心に響く引用句と、考えさせられる質問を含めた「5分日記」をつけることを勧める。
「それを行えば、もっとポジティブで幸せな気持ちになれます。結果的に、1日がもっとよくなるのです」
著者であり、投資家であり、自身のポッドキャストも持つティム・フェリス(Tim Ferriss)氏は、毎朝5分日記をつけるという。Business Insiderのリチャード・フェロニ(Richard Feloni)によると、その日記はオンラインで注文できるらしい。
9.レモンを絞った温かい水を飲む
ケリン・ドアン(Kelin Doan)氏は、毎朝、新鮮なレモンを絞った温かい水を飲むという。
クリーブランド・クリニック(Cleveland Clinic)によると、レモン水は消化を助ける、細胞をダメージから守るビタミンCを摂取できるなど、多くの効果があるという。
10.スマホをチェックしない
これに限っては、ルーティンにすべきでないものだ。マット・サンドリーニ(Matt Sandrini)氏は、起床後の5分はスマホをチェックしないほうがいいと提案する。
「自分のスケジュールや、その日の優先順位を決める前に、他の誰かのために作業を始めてしまいます」
『Never Check Email in the Morning』の著者であるジュリー・モーゲンスターン(Julie Morgenstern)氏は、The Huffington Postに以下のように語った。
「もしあなたが、朝をメールチェックから始めているのであれば、そのあと本調子に戻ることはできません。このような依頼や、気を散らすもの、予期しない問題、リマインドなどは、対処しだすとキリがありません。」
同氏は1時間はスマホをチェックしないことを勧める。
「59分も待てないことなど、さして多くはないでしょう」
[原文:5-minute morning routines that can make your whole day better]
(翻訳:Wizr)