位置情報サービス支援のYextが上場へ —— 停滞した米国IPO市場は盛り返せるか

Yextの創業者でCEOのハワード・ラーマン(Howard Lerman)氏

Yextの創業者でCEOのハワード・ラーマン(Howard Lerman)氏

Yext

アップルのSiriや、グーグル・マップ、フォースクエアなどの位置情報サービス上で、企業が企業情報を有効的に拡散・制御できるプロダクトを提供するアメリカのスタートアップ、Yext Inc. —— その株式上場が間近だ。

Yextが米国証券取引委員会(SEC)に提出した新規株式公開に伴う申請資料(S-1)によると、同社は普通株式1050万株を1株あたり8~10ドル(約890~1112円)で売り出す。

調達規模は8400万ドル〜1億500万ドルとなり、企業価値は株式が上限価格で公開されれば8億5400万ドル(約950億円)となる見込み。オーバーアロットメントによる売り出しが行われると、8億7000万ドルに達する。

2006年、広告サービス企業として創業したYext。現在展開する主力のサービスは、銀行ATMの場所、レストランのメニュー、小売店の営業時間などのデジタル情報をクラウド上で管理し、それらを100以上のディレクトリ・サービスにシンクロさせるというもの。

同社の2017年1月期決算によると、年間売上高は前年比38%増の1億2426万ドル。営業利益は8731万ドルで、前年の5869万ドルを上回った。純損失は4315万ドルで、前年の2650万ドルから拡大している。

Yextの証券コードは「YEXT」で、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場する。引受証券会社はモルガン・スタンレー、JPモルガン、RBCキャピタル・マーケッツ、パシフィック・クレスト・セキュリティーズ、パイパー・ジャフレイ

ルネサンス・キャピタルによると、2016年のアメリカにおける企業の株式上場規模は、調達額ベースで188億ドルで、2009年以来の低い水準となった。件数は2009年以来最少となり120件と、2015年の約半分。調達額が10億ドルを超えた上場は4件にとどまった。2017年、メッセージアプリ「スナップチャット」の運営会社Snapやダウンジャケットのカナダグースが上場し、セキュリティスタートアップのOktaやオンライン金融のエレベートがIPOの計画を発表している。

[原文:Tech startup Yext prices its IPO at $8 to $10 a share

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