アステラス製薬が最大8億ユーロでベルギーの企業を買収

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Scott Olson/Getty

製薬大手のアステラス製薬(4503)は3日、ベルギーの医薬品企業オゲダ(Ogeda SA)を買収することに合意したと発表した。

買収額は最大8億ユーロ(約950億円)で、2017年前半に買収を完了する。アステラスはオゲダの株主に対し、全株式の対価として一時金5億ユーロを支払う。発表資料によると、一時金に加えて開発の進捗に応じて最大3億ユーロを支払う可能性がある。

オゲダが臨床開発を進めるのは、更年期に伴う血管運動神経症状(のぼせやほてり、発汗といった更年期障害の症状の一種)の改善などに効果が期待される「フェゾリネタント(fezolinetant)」。

アステラス製薬の代表取締役社長CEOの畑中好彦氏は、今回の買収について「アンメットメディカルニーズ(※)の高い疾患に対する新薬を患者に届けるというアステラス製薬の戦略に合致する」と述べ、臨床開発段階のパイプラインを拡充し、中長期の成長に貢献するとしている。

M&A(合併・買収)助言のレコフによると、2017年の1月~2月の日本企業によるM&Aの件数は391件で、総額2兆681億円。このうち93件が日本企業による海外事業・企業の買収(In-Out)で、その合計額は1兆3581億円だった。レコフのデータによると、武田薬品によるアメリカのアリアド・ファーマシューティカルズの買収(1月)は、約6300億円と同期間で最大となった。一方、金融サービスのディールロジックによると、世界のM&Aは3月21日現在、総額で約7000億ドル(約78兆円)となっている。このうち959億ドルがヘルスケア分野で起きていて、オイル・ガス分野に次いで多くなっている。

アステラスは今回の買収で外部の財務アドバイザーを採用していない。法務アドバイザーには、Jones Dayを起用した。

※アンメットメディカルニーズ:いまだ治療法が見つかっていない疾患に対する医療ニーズのこと。生活習慣病やガン、認知症といった重篤な疾患のほか、不眠症や偏頭痛といった生命に支障はないものの、生活の質(QOL)を改善するために患者から強く求められている疾患に対するニーズを指す。

※写真は本文とは関係ありません。

※この記事は買収に関する内容を6段落目に追加し、更新しました。

(Editor: S. Sato)

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