香港を拠点とするヘッジファンドのオアシス・マネジメントは3日、同社が保有するパナホーム(1924)の株式が増加したことを明らかにした。パナホーム株の買い増し報告は先週に続き、少なくとも4度目となる。
Junko Kimura/Getty
3日に提出された変更報告書によると、オアシス・マネジメントによる保有割合は7.37%から8.95%に増加した。増加分の90万5000株(0.54%)は3月28日に市場内で取得。残りの153万5000株(0.91%)は同日に市場外で消費貸借によって取得した。パナホームの株価は前日比1%増の1031円で取引を終了している。
パナホームの親会社であるパナソニックは、今年6月下旬に予定されているパナホームの株主総会の承認を経て、8月1日付でパナホームを完全子会社化する計画だ。この計画に対し、2番目に多い株式を保有するオアシス・マネジメントは「パナソニックはパナホーム株を過小評価している。これは少数株主の権利を侵害するものだ」として、株式の交換比率の見直しを求めている。オアシスは、その主張の内容を投資家に周知させる目的で、ウェブサイトを開設している。
パナホームが1月下旬に公表した決算報告によると、同社の2016年4月~12月期の売上高は、前年比1.5%増の2468億円。営業利益は29億2000万円で、先行投資による固定費の増加等が影響し前年比59.9%減少した。通期の売上高は4.8%増の3700億円を、営業利益は0.9%増の160億円を見込む。
オアシス・マネジメントは3月28日、パナホーム株を6.05%から7.37%に買い増したとして、大量保有報告書を提出していた。パナソニックは2月末現在、パナホームの株式の約54.5%を保有している。
※写真は本文とは関係ありません。
(Editor: S. Sato)