Apple
スポティファイを使い始めたのは大学2年生の頃だった。しばらくは満足して使っていたし、たまに入る広告も気にはならなかった。しかし、夏休みにニューヨークに帰省したとき、大学の恵まれたWiFi環境とは一転、あっという間にデータ通信量が制限に達した。
通信キャリアのベライゾンからデータ制限の警告を受け取った数週間後に、プレミアム会員になった。それから2年間以上、プレミアム会員として広告表示なしの音楽体験を満喫してきた。サービスには満足していた。
先月、Facebookアカウントとの連携を解除することにしたが、思ったように簡単にはいかなかった。サポートに問い合わせたところ、連携を解除することはできないとわかった。
唯一の方法はアカウントを一度削除し、新規作成することだった。その通りにやってみた。スポティファイのサポートは、あと1カ月残っていたプレミアム会員の権利を新しいアカウントでも使えるように手配し、楽曲やプレイリストの転送のサポートもしてくれた。
だが、新規アカウントでの1カ月が経ち、スポティファイから継続のためにクレジットカード番号を入力するように促されると、なんだか急に気が進まなくなった。2年間も使ったので、他のサービスも利用してみたいと感じた。
そこで、スポティファイの最大のライバルであるApple Musicに登録してみた。使い始めたばかりだが、自分なりの感想を書いてみる。
使い勝手の良くないユーザーインターフェイス
Nick Vega
2015年にApple Musicがスタートしたとき、3カ月間のフリートライアルを申し込んだが、使い勝手の悪さにすぐに使わなくなった。iOS 10の導入に合わせてデザインが一新されたことを受けて、もう一度試してみようと思った。
昔と比べるとインターフェイスはかなり改善されたが、使い始める前にやらなければならないことがあった。スポティファイはアプリを開くとすぐにホーム画面が現れ、プレイリストやアルバムが表示されたが、Apple Musicはライブラリからのスタートとなる。自分のライブラリは空だったため、まずはライブラリに音楽を追加する必要があった。
曲を追加するために「+」アイコンをクリックしてみた。すると、曲を追加するにはiCloudライブラリを設定する必要があるというポップアップが表示された。iCloudは使っていなかったので違う方法を探した。結局分からず、サポートに問い合わせてみると、iCloudを使う以外に方法はないとのこと。仕方なくiCloudを有効にした。ライブラリへの登録はとても簡単だった。
新しい音楽を薦めてくれる機能は、まだ使い始めたばかりなのでよく分からないが、スポティファイの方が優れていたように思う。しかし、Apple Musicの第一印象は決して悪くない。薦められたプレイリストは「聞いてみたい」と思える内容だった。
全てが巨大
Nick Vega
Apple Musicを使ってみて、まず最初に気づいたことは全てがやけに大きいこと。アルバム画像や動画は画面の大部分を占め、文字も巨大。
大きめというレベルではなく、巨大。アップルの上層部が、シニア層をメインターゲットとしてデザインするように指示したのではないかと疑ってしまうほど全てが大きい。
デザインが悪いというわけでは決してない。いろいろな意見があるだろうが、アップルが作り出すものが美しくないと言う人はいないだろう。
スポティファイのシンプルなデザインと比較すると、Apple Musicはスクロールして、曲を探すだけでも楽しい。
だが、全てが巨大だ。
とはいえ、乗り換えることに決めたわけではない
Apple Musicは確かに魅力的だ。だが、まだ乗り換えることに決めたわけではない。改善点もある。正直なところ、もう少し驚きがあることを期待していた。だからといって、そのままスポティファイに戻る気にもなれない。
お薦めのプレイリストや音楽セクションは格好いいし、聞いてみたいという気持ちになる。数週間ごとではあるが、独占配信にも惹かれる。
乗り換えるかどうか、もう少し様子を見たいと考えている。これから数週間をかけてApple Musicを堪能してみるつもりだ。
source:Apple
[原文:I just switched to Apple Music after two years of Spotify Premium — and so far, I'm not impressed]
(翻訳:まいるす・ゑびす)