盛り上がる「ベビーTech」、スマート哺乳瓶、チャイルドシート、貼るスマート体温計で育児が変わる?:CES2018

先週、 アメリカ・ラスベガスで開催された世界最大のテクノロジーショー「CES 2018」。専用エリアも設けられるなど注目が集まるBaby Tech(妊娠から育成など乳幼児に関する技術)領域では、今年で3回目となるBabyTech Award(ベビーテックアワード)が開催された。優勝チーム5組のサービス内容を紹介する。

Baby Tech

審査員一覧

ベビーテックアワードは、オンライン投票と数名のエキスパートの審査によって選出される賞。対象は「Baby Eats」「Baby Learn & Play」「Baby Safety」「Fertility & Pregnancy」「Healthy Baby」の5部門で、各部門3チームずつ計15組がファイナリストとして、CESへの参加資格を得る。CES開催期間内に行われる表彰式では、15組のファイナリストの中から各組の優勝チームが発表される。

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優勝チームと審査員による集合写真

今回優勝に輝いたのは以下の5組。

Baby Eats部門:誰でもミルクを飲ませられる「BlueSmart mia


BlueSmart mia

「BlueSmart mia」の実物。容量別にさまざまな容器が用意されている。


BlueSmartmia

BlueSmartmia

赤ちゃんが飲んだミルクの量や時間、温度などをリアルタイムにスマートフォンアプリに記録するIoTデバイス。市販の哺乳瓶を、水洗い可能なシリコン製の専用デバイスを装着して使う。

アプリに情報が蓄積されるので、ミルクを飲まなくなったなど気になることがあればデータを小児科医に転送することもできる。遡れる情報は3ヵ月前まで。音声認識機能を搭載し声で飲んだ量を記録できるほか、温度を管理する機能もあり、ミルクが熱くなりすぎたり冷たくなりすぎたりするのを防ぐ。

また、ミルクは常温で保管できる時間が限られているため、放置した時間が長くなった場合、警告する。祖父母など普段ミルクをあげ慣れていない人でも、哺乳瓶の角度や飲ませる量、時間などをアプリがサポートするので安心して授乳できるという。

BlueSmart mia

BlueSmart miaのアプリ画面の様子。


Baby Learn & Play部門:幼児向け教育補助デバイス「Wordle

wordle

wordle

「子どもの脳の85%は5歳までに完成する」という考えに基づきつくられた、親に効果的な教育方法をアドバイスするためのスマートフォンアプリ連動型デバイス。持ち運び可能なクリップ型のデバイスを子どもの遊び場や外出時に使うバッグ、また絵本の読み聞かせ時にそばに置いておくなどすると、親が子どもに話しかけた言葉の数、ポジティブ・ネガティブな言葉などを記録し、機械学習する。

蓄積された情報は、「Learn-O-Meter」と呼ばれる評価機能によりスコア化され、その時々に子どもに必要な活動や商品をリコメンド。今夏、香港科学技術大学と一緒に40世帯を対象に8週間かけて行った調査によると、同製品を使用した親の子どもは、言語能力が30%早く向上したという。

Baby Safety部門:ハイテクチャイルドシート「The Cybex Sirona M

The Cybex Sirona M

The Cybex Sirona M

スマートフォンと連動させて使うチャイルドシート。停車中のクルマに一時的に子どもを置いて離れるときを含めシートに何らかの異常が検知された場合や、走行中に子ども自らがシートベルトを外すなどの危険が起きた場合、警告する。またシートの温度や連続使用時間のモニターなども行う。

Fertility & Pregnancy部門:スマホで妊活をサポートする「Eveline Smart Fertility System

Eveline Smart Fertility System

Eveline Smart Fertility System

排卵日を特定し、妊活のサポートをするデバイス。スマートフォン前面のカメラにクリップ型の専用デバイスを装着し、尿をかけた排卵検査キットを置くとスマートフォンのカメラとライトがキットの色の変化を測定。独自のアルゴリズムで尿に含まれた黄体ホルモンを、「低い」「高い」「ピーク」の3段階で分析する。

同社によるとこの技術は特許取得済みのもので、精度は99%だという。結果は自動でスマートフォンに保存され、排卵期間になるとテストを促すリマインダーが届く。結果はパートナーにもシェアでき、効率的に妊娠に向けた計画を立てられる。

Healthy Baby部門:パッチ型のウェアラブル体温計「TempTraq

Temp Track

Temp Track

子どもの体温を計測し続けられるBluetooth搭載パッチ。パッチを脇の下に貼り付けると、連続48時間子どもの体温を測定。親はスマートフォンから結果を確認できる。体温が一定以上を超えるとスマートフォンにアラートが届く。病気の子どもを起こして毎回体温を測らずに済むので、親、子どもともに負担が軽減するという。一度に複数の子どもの結果を確認できるので、子どもを祖父母の家に預けつつ、遠隔で子どもたちの体調をチェックするといった使い方も可能だ。

(文、撮影・公文紫都)


公文紫都(くもん・しづ):フリーライター。青山学院大学文学部卒業後、IT関連企業、新聞社勤務を経て、2012年6月に独立。以来、国内外の IT、EC業界を中心に、取材・執筆を行う。2014年5月から夫の海外転勤に伴い、ニューヨークへ。体重570gで誕生した超低出生体重児の女の子の母。個人のブログ「Purple and the City」で育児記録を綴っている。 著書に『20代からの独立論(前編)』『20代からの独立論(後編)』。

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