「小売業の崩壊」とは無縁? 2018年に大量出店を計画する企業には、共通点があった

ダラー・ゼネラル

「1ドルショップ」のダラー・ゼネラル(Dollar General)は2018年、900店舗をオープンする。

AP

  • アメリカでは2018年、ディスカウントストアの大量出店が相次ぐ。
  • こうした小売業者には、ダラー・ゼネラル(Dollar General)やダラー・ツリー(Dollar Tree)、ファミリー・ダラー(Family Dollar)、アルディ(Aldi)、リドル(Lidl)、ファイブビロウ(Five Below)、ホビーロビー(Hobby Lobby)などが含まれる。
  • 一方で、ショッピングモールを主な出店先とするティバーナ(Teavana)やルー21(Rue21)、ジンボリー(Gymboree)といった小売店は、これまでにない規模で閉店する見通しだ。

小売店の大量閉店が相次ぐ中、2018年に最大900店舗を新たにオープンする「ダラー・ゼネラル」を含む一部小売業者は、急速に新規出店を進めている。

2018年にアメリカで最も多くの新規出店が見込まれるのは、ディスカウントストアだ。ダラーゼネラル、ダラー・ツリー、ファミリー・ダラーといったいわゆる「1ドルショップ」の他、アルディ、リドルといったディスカウント・スーパー、全商品5ドル以下のファイブビロウ、インテリア雑貨のホビーロビーなどが含まれている。

企業情報をもとに、Business Insiderが分析したところ、こうした小売業者の2018年の新規出店は、合計で2100店舗以上になる見込みだ。

2018年の新規出店数

Business Insider

ダラーゼネラルは、900店舗の新規出店に加え、既存店舗の改装(1000店舗)や移転(100店舗)も計画している。

また、傘下にファミリー・ダラーを持つ競合のダラー・ツリーは2018年、それぞれのチェーンで「数百店舗」を新たにオープンすると、同社の広報担当はBusiness Insiderに語っている。具体的な数字については3月の決算発表まで明かさないとしているが、2017年の620店舗という実績が参考になりそうだ。

アメリカ35の州で1750店舗を展開する食料品チェーンのアルディは、2022年までに2500店舗という目標に向け、2018年は180店舗を新たに出店するという。

その最大の競合であるリドルは、2017年にアメリカ初上陸を果たし、今では東海岸を中心に48店舗を展開している。同社の広報担当はBusiness Insiderに対し、今年6月までに52店舗を新規出店する計画だと語った。

コストコ(Costco)は少なくとも3店舗を、ウォルマートは25店舗を新たにオープンさせる予定で、ウォルマートでは近隣の既存店を一部統合させるケースも含まれるという。だが、同社は11日(現地時間)、傘下の会員制量販店「サムズクラブ(Sam's Club)」の63店舗を閉店すると発表した

このサムズクラブに加え、シアーズ(Sears)やKマート(Kmart)、メイシーズ(Macy's)、ルー21(Rue21)、ジンボリー(Gymboree)などは、数百店舗を閉店する計画だ。

モール中心の店舗が消えゆく中、急成長を遂げるディスカウントストア

アメリカの消費者は、不況時にディスカウントストアへと向かい始めた。その大半は、割引のないフルプライスの店に戻ってくることはない。

この転換と、アメリカ人の消費行動の変化は完全に一致している。消費者が服や雑貨に使う金額は減り、代わりに自動車や旅行、外食、テクノロジー、ヘルスケアに使う金額が増えている。

また、オンラインでの購入も増えている。一方で、ショッピングモールの客足は急速に減った。

こうした変化は、メイシーズやJCペニー(JCPenney)、シアーズのようなフルプライスの百貨店にとって大きな打撃となり、こうした小売業者は1年で数百店舗もの大量閉店に追い込まれた。

フルプライスの百貨店の閉店は、多くのショッピングモールの低迷を招いた。その結果、ギャップ(Gap)やJクルー(J.Crew)、ゲス(Guess)のようなモールに出店するアパレル・雑貨店の売り上げも減少している。

[原文:15 companies that are defying the retail meltdown by opening hundreds of new stores]

(翻訳/編集:山口佳美

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