Athleta
アメリカ人のファッションは大きく変化した。伝統的なファッションブランドにとっては大打撃だ。
「アスレジャー(Athleisure)」と呼ばれるスポーツウェアを日常的に着るトレンドが、今やアメリカ全土を覆い尽くす勢いで広がっている。
調査会社NPDグループによると、アメリカのスポーツウェアの売り上げは、2016年、前年比11%増の459億ドル(約5兆円)に達した。この数字は伝統的なファッションブランドをはるかにしのいでいる。
これまでアスレジャーを引っ張ってきたのは、ルルレモン(Lululemon)やアンダー・アーマー、ナイキなどのスポーツブランドだが、最近になって、Gap、J.クルー、Forever 21などのカジュアルブランドが大きな商機とみて積極的にこの市場に参入している。
なぜ、アスレジャーはこれほど人気を集めているのか。ニューヨークのフラットアイアン地区でファッションチェックを行った。
ローレン・バー(20歳):ファッションレビュー&ショッピングサイト「Brick & Portal」の戦略統括
Sarah Jacobs
- 着ているブランド:ルルレモンのレギンス、VANSのスニーカー、SoulCycleのスエット
- 理由:ヨガクラスに行く途中のローレンは「クラスの後もこのまま出掛ける」と話す。たっぷり汗をかいたときは、他のワークアウト用のウェアに着替える。
- これは日常着?:ローレンにとってはいつものスタイル。週の半分以上はこういう感じで過ごす。
アディティ・ドゥルーブ(45歳):ダンサー&ヨガインストラクター
Sarah Jacobs
- 着ているブランド:Gap、スニーカーはRyka
- 理由:「(アスレジャーは)私にとって、おしゃれな部屋着。このスタイルはレッスンにぴったりなのでとても気に入っているわ」。とはいえ、仕事でクライアントと会う時は、もう少しドレスアップする。「着ていて楽で、スマートに見える服を選ぶようにしているの」
- これは日常着?:イエス。仕事柄、ほぼ毎日スポーツウェアを着ている。
オルガ・マウソルフ(32歳):メッセンジャー
Sarah Jacobs
- 着ているブランド:全身Gap、ニューバランスのスニーカー
- 理由:終日外を歩き回るのが仕事のオルガにとって、スポーツウェアは実用的な選択。「この服でレストランにも行くわ」
- これは日常着?:イエス。
ジェニファー・アブラムスキー(25歳):ワーナー・ブラザースのマーケティング担当
Sarah Jacobs
- 着ているブランド:ルルレモン、Gap、ノースフェイス、アシックス
- 理由:これからエクササイズクラスに行くところ。クラスの後もこの服装で過ごす。「何を着たらいいか、あれこれ考えなくていいから好き」
- これは日常着?:オフィスではこの服装はNGなので、休みの日だけ。
ランディ・クラーク(32歳):マーケティング・アンバサダー
Sarah Jacobs
- 着ているブランド:ルルレモンのヨガパンツ、リーボックのスエットシャツ、ニューバランスのスニーカー
- 理由:「フィットネスは僕の人生の全て」と語る彼は、毎朝ワークアウトかランニングを欠かさない。「スポーツウェアはとてもスタイリッシュになったと思う。仕事とワークアウト、どちらの場合でもしっくりくるスタイルだと思うよ」
- これは日常着?:イエス。週のうち6日は着ている。
サム・スカフィドー(27歳):SoulCycleのインストラクター
Sarah Jacobs
- 着ているブランド:ナイキのパンツとジャケット、SoulCycleのタンクトップ
- 理由:「(アスレジャーは)いまどきのスタイルだと思う。カジュアルなのもいいね」
- これは日常着?:イエス。日に4回、週に6日ワークアウトをするサムには当然の選択。
サム・パーソード(23歳)マーケットの精肉担当
Sarah Jacobs
- 着ているブランド:アディダスのパンツ、H&Mのシャツ、レブロン・ジェームス(LeBron James)のスニーカー
- 理由:楽だから。
- これは日常着?:イエス。これが毎日の服装。
サムの足下
Sarah Jacobs
サムが履いているのは、レブロン・ジェームスのスニーカー。
マリア・リベラ(21歳):ウエートレス
Sarah Jacobs
- 着ているブランド:リーボックのレギンス、ナイキのスニーカー
- 理由:スポーツジムに行く途中だから。
- これは日常着?:イエス。マリアにとってこれは毎日の服装。
アレクサンドラ・サスマン(25歳):看護師
Sarah Jacobs
- 着ているブランド:Anthropologyのレギンス、アスレタ(Athleta)の上着、コンバースのスニーカー
- 理由:ヨガクラスに向かう途中。このスタイルを選んだのは着心地が良くて、キュートだから。
- これは日常着?:イエス。「白衣じゃなければ、アスレジャーを着ている。ドレスアップの仕方なんて忘れちゃった」
サンジャナ・バティア(22歳):パーソンズ美術大学の学生
Sarah Jacobs
- 着ているブランド:ナイキのスニーカー
- 理由:「アスレジャーは便利。フォーマルな靴を一日中履いているのはつらいから。ニューヨークでは何にせよ快適が一番。でも、ちょっとお洒落なアイテムを加えてダサくならないようにしている」
- これは日常着?:週のうち4日はアスレジャー。
キルスティ・ペッソ(42歳):ホリスティック&ウェルネス・コーチ
Sarah Jacobs
- 着ているブランド:「アスレタ、アシックス、Gap、ザラ、ブルーベリー(Burberry)など色々」
- 理由:「好きなものを選んで着ることができる。アクティブに動ける服に頼っているのは、子育てで忙しいし、毎日色々な所を飛び回っているから」
- これは日常着?:イエス。「毎日こういうスタイル」
source:Athleta
(翻訳:十河亜矢子)