カナダ、バンクーバー。
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アメリカの調査会社デモグラフィア(Demographia)が、世界の都市圏の住宅市場を分析、世界で最も住宅に手が届きにくい都市を発表した。
デモグラフィアの年次報告、インターナショナル・ハウジング・アフォーダビリティ・サーベイは、今年で14回目。
オーストラリア、カナダ、中国(香港)、アイルランド、日本、ニュージーランド、シンガポール、イギリス、アメリカの293の都市圏の、2017年第3四半期の住宅市場を分析した。
同調査では、住宅価格の中央値と世帯年収の中央値を比較している。つまり、世帯年収が平均5万ドルで、住宅価格が平均25万ドルなら、その倍率は5倍だ。
その結果、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、中国の26の都市圏では、住宅を購入するのが「非常に難しい」ことが分かった。
以下、世界で最も高い住宅市場をランキング形式で紹介しよう。
10位 ニュージーランド、タウランガ —— 中央値で5.8倍、平均で8.9倍。
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9位(タイ) アメリカ、カリフォルニア州モントレー郡サリナス —— 人口は15万人以下だが、その中央値の倍率は9.1倍。
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9位(タイ) アメリカ、カリフォルニア州サンフランシスコ —— サリナスに比べ、坂が少なく住みやすい。中央値の倍率は9.1倍。
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8位 アメリカ、ハワイ州ホノルル —— オアフ島の南にあるハワイの州都は、美しいビーチの都市。中央値は9.2倍。
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7位(タイ) アメリカ、カリフォルニア州ロサンゼルス —— 中央値で9.4倍。
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7位(タイ) アメリカ、カリフォルニア州サンタバーバラ —— 中央値で9.4倍。
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6位 オーストラリア、メルボルン —— 1980年代初めには3.0倍だった中央値の倍率は、2001年に6.3倍に、今回は9.9倍に跳ね上がった。
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5位 アメリカ、カリフォルニア州サンノゼ —— サンフランシスコのベイエリアの中では最も住宅に手が届きにくい都市の1つ。中央値で10.3倍。
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4位 アメリカ、カリフォルニア州サンタクルーズ —— 同じくベイエリアにある、アメリカで最も相対的に住宅価格が高い都市。中央値で10.4倍。
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3位 カナダ、バンクーバー —— カナダで最も住宅に手が届きにくい都市。中央値で12.6倍。2004年の5.3から、2.35倍になった。その伸び率は最も大きい。
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2位 オーストラリア、シドニー —— オーストラリア国内で最も住宅に手が届きにくい都市。中央値で12.9倍。2001年の6.3倍から急速に伸びている。UBSグローバル不動産バブル指数では、シドニーはカナダのバンクーバーと並び、世界で4番目に住宅バブルのリスクが高いと評価されている。
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1位 中国、香港 —— 8年連続で、世界で最も住宅が手に届きにくい都市に。その倍率は、中央値で19.4倍。2017年の18.1倍を上回る、調査史上最も高い倍率となっている。
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[原文:The 10 most expensive cities to live in around the world in 2018]
(翻訳/編集:山口佳美)