AIの未来には、リベラルアーツ人材が不可欠 —— マイクロソフトが主張

図書館で勉強する女性

マイクロソフトは、AIの相応の発展にはリベラルアーツ教育による学びが不可欠と考えている。

Justin Sullivan/Getty Images

  • 新刊『The Future Computed:AIとその社会における役割』では、マイクロソフトの社長ブラッド・スミス(Brad Smith)氏とAI(人工知能)研究担当の副社長ハリー・シャム(Harry Shum)氏が、AIの未来について議論している。
  • 彼らの「最も重要な結論」の1つは、テック界において、リベラルアーツを学んだ人材がますます重要になるということだ。
  • 消費者向けのAIがヒューマンパリティ(人間と同程度であること)に達するには、心理学といった学問からの学びがさらに重要になるだろう。

マイクロソフトの共同創業者ビル・ゲイツ氏は、2011年の全米知事協会で、現代の経済において、リベラルアーツ教育は大卒者の妨げになりかねないと語った。

その数日後、アップルの共同創業者スティーブ・ジョブズ氏は、「リベラルアーツと結ばれ、人文科学と結ばれたテクノロジーが、我々の胸を高鳴らせるような結果をもたらす」と発言した。

あれから7年が経ち、マイクロソフトはジョブズ氏の側に立っている。

マイクロソフトの社長ブラッド・スミス氏とAI研究担当副社長ハリー・シャム氏は、新刊『Future Computed:AIとその社会における役割』で、同社の最近のAI研究から導き出された「最も重要な結論の1つ」は、AIのポテンシャルを最大限に引き出すためには、リベラルアーツ教育からの学びが不可欠になるということだと記した。

スミス氏とシャム氏は、次のように書いている。

「あるレベルにおいて、AIはより多くの人がデジタルスキルやデータサイエンスに精通することを求めるでしょう。しかし、AIが動かす世界のためのスキルアップには、科学、テクノロジー、工学、数学以外の要素も必要です。コンピューターがより人間に近くなるにつれ、社会科学と人文科学がこれまで以上に重要になるでしょう。言語学、アート、歴史、経済学、倫理、哲学、心理学、人材開発といった科目によって、AIソリューションの開発や管理に役立つ批判的、哲学的、倫理的なスキルを教育することができます」

2人は、我々の日常生活がAIと密接に結びついた世界を思い描いている。

例えば、運転手のいない自動運転車の開発者は、避けることのできない事故において、乗客と歩行者の安全優先順位をどう定めるべきかといった倫理的な課題にすでに直面している。

最終的にスミス氏とシャム氏は、ヒューマンパリティに達したAIの新しい用途を開発するチームには、工学とリベラルアーツの両方を学んだメンバーが必要であると言う。そしてどちらも、もう一方を知る必要がある。

「AIが人間に役立つ最大限の能力を発揮するには、エンジニアはもっとリベラルアーツを、リベラルアーツを学んだ者はもっと工学を学ぶ必要がある」と、スミス氏とシャム氏は書いている。

※『The Future Computed:AIとその社会における役割』はマイクロソフトのウェブサイトから無料でダウンロードできます。

[原文:Microsoft's president says liberal arts majors are necessary for the future of tech]

(翻訳:本田直子/編集:山口佳美)

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