フランク・ロイド・ライトが設計したノーマン・ライクス邸。アリゾナ州フェニックス。
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フランク・ロイド・ライト(1867 - 1959)の後期の建築物に個人邸が多いことには理由がある。
19世紀末から20世紀初頭にかけて、ライトは、深い庇(ひさし)と低い屋根のラインによる水平性を強調し、周囲の自然との調和を実現させたプレーリー様式(草原様式)を確立。この様式は戸建住宅の代表的なスタイルとして、アメリカ中に広がった。
ロイドが最後に手がけた住宅はアリゾナ州フェニックスにある、ノーマン・ライクス邸。ライクス夫妻は1980年代半ばまでこの家で暮らし、その後は、別の家族が暮らした。
その物件が再び売りに出されている。価格は325万ドル(約3億6000万円)。
物件の中を見てみよう。ライトが設計した14の円形住宅のうちの1つだ。
(敬称略)
完成は1967年、3つのベッドルームがある邸宅は今、325万ドル(約3億6000万円)で売り出し中。
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大きな窓がリビングルームを囲む。
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パーム・キャニオンを一望。
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1960年代の家具も含まれる。
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主寝室を拡げ、ホームシアターを作った。
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この住宅の曲線様式は、卵型のらせん構造が特徴的なニューヨークのソロモン・R・グッゲンハイム美術館などロイドの後期の建築物に数多く見られる。
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曲線は家の中にずっと続いている。
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円形のカウンターが特徴的なキッチン。
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この住宅は、ロイドが手がけた最後の住宅となったが、設計を完成させることはできなかった。
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愛弟子のジョン・ラッタンバリー(John Rattenbury)が設計を完成させ、工事を監督した。
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崖の上に建つコンクリート製の住宅は、砂漠の景観に溶け込み、ロイドの偉大な功績を確かに示している。
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[原文:Frank Lloyd Wright's final home is back on the market for $3.25 million — take a look inside]
(翻訳:まいるす・ゑびす/編集:増田隆幸)