iPhoneはクリスマス商戦でGoogle Pixel2に惨敗していた!

皆さんは新しいiPhoneを既に購入されましたか?

読者の方の中にはiPhone 8とiPhone Xで迷った方も多くいらしたのではないかと思います。

ところで皆さんは iPhone 8とiPhone Xのどちらがたくさん売れているかご存知でしょうか。今日はデータを基に、最新のiPhone事情を整理してみたいと思います。

クリスマスに最も売れたiPhoneはなんと古い機種

Flurryのデータを基に、クリスマス週の新デバイスアクティベーション数(グローバル)を見てみます。

始めに、2017年のクリスマス前の一週間で、新たにアクティベートされたスマートフォンのデバイスをメーカー別に見てみたいと思います。

2017年クリスマス前に新たにアクティベートされたメーカー別スマホデバイスのグラフ

Appleが44%、サムスンが26%というマーケットシェアになっています。

次に、iPhoneの中でのモデル別の内訳を見てみましょう。

アップルのデバイスモデル別の図

なんと、iPhone 7とiPhone 6がそれぞれ1位2位となっており、iPhone Xは第3位の14.7% 、iPhone 8 plus が8.7% 、iPhone 8は8.1%となっています。

このデータはグローバルのデータですので、日本やアメリカといった先進国だけではなく、インドなどの新興国も含まれていますが 、特に新興国では値段が高い最新のiPhoneではなく、iPhone 7や iPhone 6と言った、古いモデルの中古マーケットが異常に大きいことが容易に想像されます。

さらに注目すべきは、iPhone Xが、iPhone 8 Plusや iPhone 8を超えているという点です。

iPhone X >> iPhone 8 Plus > iPhone 8

iPhone X

現時点では、2017年に発売された最新のiPhoneの売れ行きは、このようになっていると理解しておけばいいでしょう。

iPhoneはクリスマス週にGoogle Pixel2に惨敗!

さらに、Localyticsのデータで、クリスマス週の新デバイスアクティベーション数(アメリカ)も見ておきましょう。こちらはアメリカのみのデータです。

クリスマス週の新デバイスアクティベーション数のグラフ

iPhone X、iPhone 8、iPhone 8 Plusのシェアは、上で見た数字とほぼ同等ですが、クリスマスの週末だけを見ると、Google のフラッグシップスマホであるPixel 2とPixel 2 XLは、iPhone Xよりも多くアクティベーションされていることがよく分かります。

ちなみに、Thanksgivingの週末も見てみます。

サンクスギビングの週末のデバイスアクティベーションのグラフ

これを見る限り、iPhone Xが、GoogleのPixelよりも多くアクティベーションされていることが分かります。

クリスマスの週末にiPhone XがPixel 2に及ばなかったのは、生産が追いつかずユーザーが欲しいタイミングで届けられなかったことが原因なのかもしれません。

iPhoneの市場シェアの時系列比較をすると...

さらに時系列でも詳しく見てみましょう。

まずはThanksgivingの週末を見てみます。

サンクスギビングの週末のアップルデバイスのアクティベーションのグラフ

こちらを見る限り、2年前のiPhone 6sに比べてiPhone Xが非常に好調であることがよくご理解頂けると思います。

一方で、 iPhoneの新製品全体で見ると少し事情が違ってきます。

最新のアップルデバイスのアクティベーションのグラフ

2017年のクリスマスの週末における最新のiPhoneの マーケットシェアは2年前と比べて下がっていることが分かります。

これだけを見ると、今回iPhone Xという非常にイノベイティブな新しい端末を出したにも関わらず、アメリカという先進国でiPhoneが2年前と比べて必ずしも絶好調ではないとも言えるのではないでしょうか。

一方で iPhone Xは、それまでのiPhoneに比べて約50%の値上げをした端末であるため、Appleにおける iPhoneセグメントの売り上げは大きく伸びていると推測できるでしょう。

2017年末時点でのiPhone Xの(iPhone内)シェアは5%強

最後に、iPhoneの中における端末ごとのシェアを見てみましょう。

アイフォンの中における端末ごとのシェアのグラフ

これを見る限り、まだ iPhone XのシェアはiPhone全体においては5%程度に留まっており、iPhone 7や iPhone 6といった古い端末のシェアがアメリカでも大きいことがよく分かります。

iPhoneの新モデルの売上というのは、単純にAppleの業績という以上に、スマートフォン全体のエコシステムにも大きく影響してくる要素になっていますので、今後も注目していきたいと思います。

決算が読めるようになるノートより転載(2018年1月23日公開の記事

Popular

あわせて読みたい

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい

広告のお問い合わせ・媒体資料のお申し込み