炎に包まれたコンクリートブロックを素手で割るインドネシアの特殊部隊。
US Department of Defense
アメリカのジム・マティス国防長官は23日(現地時間)、インドネシアを訪問した。スハルト元大統領の政権下で、重大な人権侵害を犯した、インドネシアの特殊部隊との関係修復がその目的だ。
マティス長官は、特殊部隊「コパスス(Kopassus)」による人質の救出演習を視察する予定だったが、実際には、火の中を歩き、ヘビの血を飲み、ガラス片の上を転がる姿を見ることになった。
長官は楽しんだようだ。
「あのヘビ! 彼らがヘビを弱らせ、つかむところを見たか? ヘビを叩きのめすところを。ヘビは急激に弱っていった」ロイターによると、マティス長官は記者団にそう語った。
インドネシアの特殊部隊がどんな演習を行ったのか、見てみよう。
マティス長官は、インドネシアとの関係修復のために訪問、人質救出の演習を視察するはずだった。だが、長官のために準備された演習は、それだけではなかったことにすぐに気付いた。
栄誉礼を受けるマティス国防長官とインドネシアのリャミザルド・リャクドゥ国防大臣。
Thomson Reuters
Source: Business Insider
インドネシアの特殊部隊「コパスス」が、袋からヘビを取り出し、叩きのめして弱らせている。
Associated Press
兵士はヘビを半分に噛みちぎり、その血を飲んだ。
マティス長官の前でヘビの血を飲むインドネシア特殊部隊。
Screenshot via Twitter
動画で見てみよう。
コンクリートブロックは頭で割った。
Screenshot/Al Jazeera
素手でも割った。
US Department of Defense
大型ハンマーでも割った。
Screenshot/Al Jazeera
動画でさらに見られる。
特殊部隊は火の上を歩き、ガラス片の上を転がった。
コパススは、定期的にテコンドーの訓練も行っている。
Associated Press
あらゆる方法で板やコンクリートブロックを割る。
Reuters
すごい。
REUTERS/Oka Barta
棒を使った訓練も行う。
Associated Press
剣も使う。
Associated Press
コパススには忌まわしい過去がある。スハルト政権下で、強姦や虐殺、拷問に手を染めたと言われている。
行方不明になった活動家や、被害者の写真を掲げる家族ら。コパススのメンバーは、人権侵害を犯したと言われている。
Associated Press
こうした歴史があるにもかかわらず、マティス長官はインドネシアで過去に人権侵害を行った者たちは特殊部隊を去ったと発言。長官は、米軍とインドネシア軍はテロとの戦いや、南シナ海での中国の拡大抑制について協力できるとの考えを示した。
(翻訳:本田直子/編集:山口玲子・山口佳美)