「出荷125%増」レッツノートが絶好調、999gの新型「SV7」で勢い加速


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イメージキャラクターを務める女優の比嘉愛未さん。

パナソニックは1月25日、CPUにインテルの第8世代Coreプロセッサー搭載した新型レッツノート「SV7」を発表。合わせて、新規事業である「働き方改革支援サービス」もお披露目した。「レッツノートSV7」は2月16日から発売開始し、の店頭モデルは予想実売価格22万5000円前後からという価格展開だ。

「レッツ」が売れまくっていた2017年、40万台着地見込み

坂元寛明氏

レッツノートの売れ行き動向について語る坂元寛明氏(モバイルソリューションズ事業部 事業部長)

国内のPC市場は特に個人向けを中心に近年縮小傾向にある。原因として、技術的成熟のためにメーカーごとの差異が見出しにくくなる「コモディティ化」だったり、「可処分所得がスマホ優先に消費されるため」といった指摘が一般的だ。

しかし、2017年度、レッツノートは大いに売れていた。2016年度が32万台だったのに対し、2017年度の着地見込みは40万台。実に前年比125%もの増加だ。

発表会の壇上に立った坂元寛明氏(パナソニック コネクティッドソリューションズ社 常務 モバイルソリューションズ事業部 事業部長)も「調子が良いので来年度に反動が来ないか心配している」とホクホク顔だ。

JEITA(一般社団法人電子情報技術産業協会)が公表した最新の統計によると、ノートPCは累計台数ベースで2016年比95%と5ポイント減(362万8000台)だが、出荷金額ベースでは100.4%(3359億円)と2016年を上回る。JEITAの調査結果からは、モバイルノートPCを中心に単価が上がっている「プレミアム化」が進んでいる現状がわかる。

レッツノートといえばこれまで低価格モデルはほとんど出すことなく、一貫して「丈夫で高性能な高価格帯ノートPC」という、プレミアム路線のお手本のようなブランディングを続けて来た。

レッツノートの売れ行き動向について坂元事業部長は、「独自の社内調査データを見ると、2015年が底。2016年と2017年は若干持ち上がったくらい。今後2019年にかけて、(毎年)台数ベースで2〜3%のびていくと見ている」と説明する。

プレミアムPCが売れているなどの市況からの影響に対しては「これまで(レッツノートは)セールスマンの方々を中心に販売してきたが、高機能パソコンの裾野が内部業務にまで広がってきたのではないか。また近年は日系PCメーカーの元気がなくなってきた。(結果的に)少し追い風になっているかもしれない」と語る。

DVDドライブ搭載で約999g、新型「レッツノートSV7」

レッツノートSV7

独特のボンネット構造の天板。強度を維持したまま軽量に仕上げるため、構造を最適化して従来モデル(CF-SZ)比で0.05mmの薄肉化をしている。

クアッドコアCPUモデルで2倍以上の高速化

クアッドコアCPUモデルで比較した動作デモ。2倍以上の高速化したという。

新型のレッツノートSV7を一言でいえば「最新の第8世代クアッドコアCPU、光学ドライブ付きの12.1インチ、しかも1キロ以下」というビジネスノートPCだ。

クラウドサービス全盛のこの時代に、あえて光学ドライブ搭載にこだわり有線LANもプレゼン時に利用頻度の高いD-Sub出力もHDMI出力も付けて、工夫を重ねて999g。日本のPCメーカーが得意としてきた、ある意味伝統的な「軽量ノートPC」に真正面から挑戦して製品化できるのは、いまやパナソニックを含め数えるほどのメーカーしかない。

内部設計に目を移すと、クアッドコアCPUの性能を安定的に発揮させるための新型の冷却構造の採用、Sバッテリーで約14時間、Lバッテリーで約21時間(いずれもSSD搭載モデル)のスタミナ性能、1920×1200ドットの作業スペースの広い液晶など、実用性能にこだわった設計と仕様。これまで通り「道具としてのPC」を追求したつくりだ。

レッツノートSV7のブラックモデル

本体カラーは店頭モデルはシルバーのみ。パナソニックストアではジェットブラックも選択できる。

SV7の左側面

左側面には、左からAC端子、HDMI、USB 3.0、USB Type-C(USB PD対応)、無線LANスイッチを搭載。

SV7の右側面

右側面にはUSB 3.0が2基、D-Sub、有線LAN端子を搭載。

光学ドライブ

光学ドライブはDVDスーパマルチドライブ。右パームレスト下から手前にスライドして出現する。

店頭モデルの仕様は下記の概要の通りで、直販サイト「パナソニックストア」では、メモリー16GBなどのさらに高性能なモデルが選択できる。

なお、SV7は高速なこともウリにしていて、5年前のレッツノート SX3(CPUはi5-4200U)に比べてi5-8250Uモデルで2.4倍高速になっているという。

SV7の概要

OSは店頭モデルでWindows 10 ProおよびHomeが選択可能。MS Office Home&Business 2016が標準付属。

新事業「働き方改革支援サービス」とは

働き方改革支援サービス

働き方改革支援サービスは2月20日から提供。対応する機種はレッツノートに限らず、他社製PC上でも動作するようにしている。

同時発表した「働き方改革支援サービス」は、ユーザーが自身の働き方を可視化して、業務改善に生かすことを中心に考えた、法人向けの月額制ソリューションだ。まずは2月20日から、月額1500円程度の有料サービスとして、PCの使用時間と利用アプリの傾向を可視化するサービスとして開始する。

オプションサービスとして、ビデオ会議向きの安定接続を売りにする「ソフトウェア型VPNサービス」を用意するほか、2018年中にはノートPCの内蔵カメラでストレス度や脈拍をリアルタイム計測する「ストレスチェックサービス」も提供予定。

アプリ利用時間を可視化

アプリ利用時間の可視化機能では、自身のアプリ利用時間のほか、同じ部署内など似た業務をしている同僚の平均利用時間の違いを「見える化」して改善を促す。

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曜日ごとの利用頻度の変化も追うことができる。

働き方改革支援サービスについて説明した西谷裕之氏(マーケティングセンター 営業企画部 部長)は、「強制や抑制、管理強化を狙った導入をすると生産性が向上されないまま労働時間が短縮され、結果的にアウトプットが削減されてしまう」と、管理側のひとりよがりな強制導入は意味がないと、懸念を指摘する。

生産性向上を成功させるためには、ユーザー自身の自己完結型の改善と、組織的改善の両輪で日々の働き方を見直していく必要がある。「働き方改革支援サービス」はそうした観点で設計されているという。



ストレス度チェック

ストレス度チェックを試した。頬のあたりの毛細血管の拍動を画像認識し、脈拍として検知する。

発表会後のデモでは、サービスイン時の機能のほかに2018年中に追加予定のストレスチェック機能も試せた。

PCの前に座って数秒待つと、画面に脈拍が表示されストレス度が表示された。もちろん体には何のセンサーも装着していない。仕組みを係員に聞くと、画像認識で頬のあたりの毛細血管の動きを認識して、脈拍を分析している(!)のだという(だから、メガネの形状やサイズによってはうまく認識できない場合がある)。ストレス度は脈拍の間隔を見ており、脈拍の間隔が均一に近いほど、緊張度が高いと判定される。

この技術はパナソニックが研究開発中のもので、予定どおり「働き方改革支援サービス」に追加実装が実現すれば、初の採用例になるそうだ。

安定した高性能の発揮に欠かせない冷却能力にもこだわり。新開発ファンと放熱フィン構造を改良している

冷却の改善


フルサイズのUSB端子に加え、給電対応のUSB Type-C(Thunderbolt 3対応)を採用

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Windows Helloの顔認証による素早くストレスのないログインが可能

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軽量化の追求によって999gを実現している

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パナソニックストア限定のカラー天板は2色展開

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比嘉愛未さんと坂元事業部長

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(文、写真・伊藤有)

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