AIは仕事を奪う、だがそれは悪いことではない —— ビル・ゲイツ氏が主張

ビル・ゲイツ氏

Afolabi Sotunde/Reuters

  • ビル・ゲイツ氏は、AI(人工知能)が人間の雇用の一部を奪おうとしているが、それを食い止める術は少ないと述べた。
  • だが、ゲイツ氏の予想通りにいけば、それは世界にとって、全体としてはプラスに働くだろう。
  • AIのおかげで、より多くの自由時間が手に入ると同氏は言う。

マイクロソフトの共同創業者でビリオネアのビル・ゲイツ氏は、AIは今後、数多くの雇用を奪うだろうが、最終的にはそれは良いことだと考えている。

Fox Businessのインタビューに答えたゲイツ氏は、ロボットが人間の仕事を引き受けてくれれば、我々はより効率を高め、より多くの自由時間を持つことができると述べた。

「いずれかのタイミングで、我々は間違いなく、より長い休暇を期待できるようになる」ゲイツ氏は語った。「より少ない労働力で生産量を今の2倍にできれば、人類の目的はカウンターの後ろに座って、物を売るだけではなくなる」

ゲイツ氏は、一部で恐れられているAIというテクノロジーが、低賃金の労働者を中心にすでに仕事を奪っているが、我々はテクノロジーのおかげで、より自分で自分の時間が管理できるようになったと主張する。ある意味、ゲイツ氏は正しい。通勤の際、AIが運転を代わってくれ、車に乗っている間にメールに返信できれば、確実に時間の節約になる。

しかし、アマゾンのような企業は、テクノロジーを使ってレジ係の仕事をなくそうと試みている。その新しい店舗「Amazon Go」は、AIを使って、客がどの商品を選んだのか追跡し、店を出た後に代金を請求する。レジを通る必要はない。ただし、アマゾンは2017年に137億ドルで買収したホールフーズに、このテクノロジーを導入するかどうか明らかにしていない。そしてAmazon Goにも、客を案内したり、商品を補充する人間の従業員はいる。

「この先20年は、これまでに比べ変化のスピードが速く、課題も出てくるだろう」ゲイツ氏は言う。同氏は、政府が社会的セーフティーネットを見直し、職を失った労働者が新しい経済に適応できるよう、再教育を支援しなければならないだろうと見ている。しかし、それがうまくいけば、全ての人にとって全体としてプラスに働くだろうと語っている。

社会が、必要な食料、住宅、消費財の全てをまかなうことができれば、人間はくつろいで、他の関心事に集中していられるとゲイツ氏は言う。

そんな未来が訪れるのは、まだまだ先のことかもしれない。だが、AIはすでに人間以上に正確に見聞きできる。テック界の最も優秀な人々の間でも、この急速に成長するテクノロジーと社会がどう向き合っていくべきか、意見は分かれる。だが、この世界を根幹から変えるだろうという点については、全員が一致している。ブルームバーグによると、グーグルのCEOサンダー・ピチャイ氏は最近、AIは人類にとって、火や電気を使いこなすよりも重要だと述べた。

ゲイツ氏は今後、こうした変化の全てが社会に多くの意思決定や選択の余地を残すだろうと言う。「なぜなら、今よりも生産性が相当上がっているはずだから」

[原文:Bill Gates thinks AI taking everyone's jobs could be a good thing (MSFT)]

(翻訳/編集:山口佳美)

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