「何かが間違っている」 —— JPモルガンCEOが挙げたアメリカ経済の6つの問題点

ジェイミー・ディモン氏

Getty/Win McNamee

JPモルガン・チェースのCEOジェイミー・ダイモン(Jamie Dimon)氏は、株主に毎年恒例の書簡を送った

46ページにおよぶ書簡では、同社の業績や政府の規制緩和など多岐にわたる課題に対する同氏の見解が述べられている。なかでも公共政策に関して同氏は、「アメリカはおそらく、これまでにないほど強大になっている。だが、明らかに何かが間違っている」と述べた。

「経済学者の多くは、アメリカは現在、低成長と低生産性が恒久的に続く状況に陥っていると考えている。学者たちは長期停滞が当たり前になると言う。だが、私はその考え方には強く反対する」

同氏は、アメリカ経済が抱える問題点を6つ上げた。

「問題点を明確にするのは、つらい作業だった。なぜなら問題のほとんどは、我々自身に原因があったからだ。だが同時に、問題を解決できるのは我々自身であり、米国経済を回復させるために必要なことに注力することが、どれほど重要なことかを再認識させてくれた」

同氏が述べた6つの問題点は以下のとおり。

  • 過去16年間にわたって、より生産的な投資ができたはずの何兆ドルものお金を戦費に費やした(戦費は必要だろう。だが、戦争に費やしたお金は、他では使えない)。
  • 政府が学生ローンを引き継いだ2010年以降、政府から学生への貸し付けは約2000億ドルから約9000億ドル以上にまで膨らんだ。ローンを返せなくなる学生が急増し、巨額な借金を抱え、特に他の金融機関からの借り入れができなくなることに憤りを感じる国民が増えている。
  • アメリカの1人あたりの医療費は、他の先進国と比較して2倍以上に上る
  • アメリカの大学で科学、テクノロジー、工学、数学の学位を取得している人のうち、約40%(毎年30万人に上る)は外国人だが、彼らは卒業後、アメリカ滞在を望んでも法律上許されない。彼らがアメリカで夢を実現することを許さず、優れた人材を海外に追い出している
  • 軽犯罪でも1年以上の懲役など重罪判決を受けることで、2000万人のアメリカ市民が犯罪記録を持つことになった。つまり、彼らの就業はほぼ困難だ(アメリカの重罪判決はカナダの6倍)。
  • 住宅ローン市場を改革することができず、利用率が劇的に低下している。我々の推定によれば、住宅ローン市場を改革できれば1兆ドル以上の市場拡大が可能だ。新たな住宅建設や雇用、投資が生まれ、経済成長を促すはずだ。

[原文:DIMON: 'The United States of America is truly an exceptional country,' but 'something is wrong’

(翻訳:梅本了平)

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