アマゾンに勝ちたければ、100年前に戻れ! 顧客をつかむカギは過去にあった

若き日のジェフ・べゾス氏

いや、もっと昔だ。

Reuters / Peter Morgan

  • 小売業の崩壊は進むばかりだ。だが、それに抗う方法が1つある。
  • 消費者の行動や好みを把握することで、それぞれの客にあった商品を勧めたり、充実したカスタマー・サービスを提供できる。
  • プライバシーの問題はあるが、ユーザーのデータを活用することで、消費者は大規模小売店から100年前には当たり前だった、より個人的なショッピング体験に回帰するかもしれない。

アマゾンはしばしば、小売業崩壊の元凶のように語られる。

シアーズやコールズ、トイザらスといった伝統的な小売店が何百と店舗を撤退させる中、アマゾンやアマゾンの影響を受けたオンライン・ショッピングに対抗すべく、他のブランドは自らのオンライン戦略を根本から見直している

だが、顧客の追跡を手掛けるSignal(シグナル)社のCEOマイク・サンズ(Mike Sands)氏は、少し違った見方を示している。同氏は、実店舗を持つ小売業がなくなる必要はないと考えている。少なくともそうした企業の一部は、eコマースでアマゾンに競合できるチャンスがあると言い、ただ100年前のやり方に戻ればいいだけだと語る。

「(ある小売業のクライアントが)創業当時の古い白黒写真を見せてくれたことがある」サンズ氏はBusiness Insiderに語った。「彼らは『75年前、100年前には、客が店に入ると、店主は全員の名前を知っていたし、その客がどんな人でどんな物を求めているか、分かっていた』と言うんだ。経験に基づき、非常によくカスタマイズされていたということだ」

100年前の小売店は、服のサイズから家族構成まで、それぞれの常連客をよく知っていた。だが、今日の大規模小売店ではそうはいかない。それでも、少なくとも過去の履歴の一部を再現し、服のサイズや好みを結びつけ、個人を識別することはできる。

サンズ氏が経営するSignal社やその同業者は、ウェブ上の人々の消費行動の追跡を支援し、こうした履歴を企業に提供しようとしている。同氏は、今や小売業者は自社のウェブサイトを訪れた客がどんなアイテムを見たのかたどり、その履歴に基づいてショッピング体験をパーソナライズ化することができると言う。それを最もうまくできた企業が生き残っていくのだろう。

むしろ今のテクノロジーは、祖父母の時代以上にこうしたパーソナライズ化を可能にしている。小売業者は直接もしくは第三者を通して企業間でデータを共有することもできるし、互いの顧客の識別を支援し合うこともできる。アカウントがなくても、ウェブサイトを訪れた履歴がなくても、あなたが訪れたことのあるサイトと提携していれば、その業者はデバイスIDなどを使って、あなたを特定できるのだ。別のサイトでスカーフを探していたことを知っていれば、そのデータに基づいて、業者はスカーフを値引きして提供することもできる。

それどころか、会計でメールアドレスやIDを伝えていれば、小売業者は実店舗での購入履歴も追跡することができる。こうしたデータはオンライン・ショッピングをよりパーソナライズ化するために使われると、サンズ氏は言う。

「アマゾンはそれを10年前に発見し、それをひたすら追求している。全ての接点はあなただと知っているからだ」サンズ氏は言う。「今日の技術を使いながら、白黒写真の頃の精神を取り戻すことが、非常に重要なトレンドだと見ている」

ネット上の動きを追跡されているというのは、一部の人にとって恐ろしいことかもしれない。だが、サンズ氏は敬意ある、責任ある方法でそれがなされるなら、非常に有用だと言う。より好みにあったオススメを提案し、会計を迅速化させ、より良いカスタマー・サービスを提供するには、十分な顧客データが欠かせない。今後10年間は、早急に過去に回帰できるかどうかが焦点になりそうだと、サンズ氏は言う。

[原文:To beat Amazon, retailers will have to bring back a key part of the shopping experience from 100 years ago (AMZN)]

(翻訳/編集:山口佳美)

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