Tシャツが約200ドル? GAPは大きな過ちを犯そうとしている

約2万円のTシャツ

ギャップは、この綿のTシャツを188ドル(約2万円)で販売している。

Gap

  • ギャップ(Gap) はアメリカで、限定コレクションの一環として200ドル(約2万2000円)近いTシャツやスウェットを販売している。
  • これは、価格を重視する同社のこれまでの戦略から大きく逸脱するものだ。
  • ギャップは、2008年に価格帯を250ドル~3000ドルに上げたJクルー(J.Crew)の後を追っている。Jクルーの当時のCEOミッキー・ドレクスラー(Mickey Drexler)氏はのちに、価格帯を高く設定し過ぎたことが同社の低迷を招いたと振り返っている

売り上げが伸び悩むギャップは、アメリカでその名前を冠した店舗を何百も閉店する代わりに、より安価な商品を求める消費者の増加を受け、オールドネイビー(日本では2017年1月末までに撤退)といった低価格帯のビジネスを強化しようとしている。

同社のCEOアート・ペック(Art Peck)氏は、低迷の原因として「クリエイティブのミス」と、価格を重視する消費者が増えたことを挙げる。

だがギャップは今、これまでの戦略を離れ、最高で198ドルもする綿のTシャツやスウェットを、限定コレクションとして新たに販売している

「ロゴリミックス」と名付けられたこのラインは、2000年代初めのギャップ全盛期を彷彿とさせる。

オーバーサイズ気味の大きなロゴの入ったVネックのスウェットや、「Gap Athletic」のロゴがアメリカとイギリスの国旗とともにデザインされた半袖のTシャツは、それぞれ188ドルで売られている(日本でも一部アイテムが販売中)。

ロゴリミックスのアイテム

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「このコレクションのアイテムはそれぞれ、我々のアーカイブにあるスウェットやTシャツと、ギャップのビンテージ・ロゴを分解、リミックスさせた、他にはないデザインだ」ギャップは同コレクションについて、こう説明している。「全てニューヨークにある我々のデザイン・スタジオで構成されたもので、こうした『新しいオリジナル』は一握りしか存在しない」

こうした高価格のコレクションを売り出すことでギャップは、2008年の不況の最中に「Jクルー・コレクション」という高価格帯(250ドル~3000ドル)のラインを登場させたJクルーの後を追っている。

当時のCEOミッキー・ドレクスラー氏はのちに、価格帯を高く設定し過ぎたことが同社の複数年にわたる売り上げの低迷を招いたと振り返っている。

「カタログやウェブサイト、一般的な発表などで、実際以上に価格の高いブランドというイメージを与えてしまった」ドレクスラー氏はウォール・ストリート・ジャーナルに語った。「とても大きな過ちだった」

[原文:Gap is selling 'one-of-a-kind' sweatshirts for $200 — and it's a desperate mistake]

(翻訳/編集:山口佳美)

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