アマゾンなど競合企業との競争が激しくなるなか、サウジアラムコが中東に「テックハブ」を構築することを支援しようとしている。
- グーグルの親会社アルファベットは、サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコと、中東に「テックハブ」を作るための協議を行っていると報じられた。
- ウォール・ストリート・ジャーナルによると、アルファベットは中東にデータセンターの構築を考えている。
- 世界で最も企業価値が高い会社の1つとされるサウジアラムコは、2018年後半にIPOを行う予定。企業価値は2兆ドル(約220兆円)と言われる。
グーグルの親会社アルファベットは、サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコと提携し、中東にデータセンターを作ろうとしている。2月1日(現地時間)、ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。
報道によると、アルファベットは、アマゾンなど競合企業との競争が激しくなるなか、サウジアラムコが中東に「テックハブ」を構築することを支援しようとしている。テックハブにはパートナーシップの一環としてデータセンターが構築されると伝えられたが、構築、運営などをどちらが行うかなど、具体的なことは明らかになっていない。
アルファベットのCEOラリー・ペイジ氏は、数カ月前からサウジアラムコと協議を続けているようだ。また、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン(Mohammed bin Salman)皇太子は、以前からシリコンバレーに関心を寄せており、両社の協議に賛同しているとされる。
サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子。
サウジアラムコは、未公開企業だが、世界で最も企業価値が高い会社の1つとされ、2018年後半にはIPOを予定している。同社の企業価値は2兆ドルとも言われる。IPOは世界最大規模のものとなりそうだ。
アルファベットとのジョイントベンチャーは、IPOとは直接的な関係はないが、同社にとっては投資家へのアピール要因になるとウォール・ストリート・ジャーナルは指摘した。
報道によると、協議はまだ終わっておらず、提携が実現するかどうかはまだ分からない。
(翻訳:まいるす・ゑびす/編集:増田隆幸)