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Snapchatは若年層からの人気で、Facebook支持層の重要なセグメントに食い込むことに成功してきた。
そして今、SnapchatはFacebookのもう1つの大きな柱である広告にも攻撃を仕掛けようとしている。 広告提供を強化するために、新しく2つのツールを本格展開する。その1つはFacebookのモバイル広告と正面から競合する。
Snapchatの広告主たちはアプリインストール広告のための「入札機能(goal based bidding)」サービスを利用できるようになる。つまり、広告主がSnapchatユーザーの中から自社のアプリを使いそうな人をターゲットにできる。Snapchatはアプリインストール広告に照準を絞っており、社内で開発された機械学習技術により、動画広告でユーザーに画面スワイプを促す。 Snapの製品責任者、ピーター・セリス(Peter Sellis)氏は、Business Insiderに対してこうコメントした。
「私たちはダイレクトレスポンス広告において、広告主の声に真剣に耳を傾けている。Snapchatはアプリインストールを直接促すための新しい、費用対効果の高い媒体になる」
アプリインストール広告の市場は急成長している。
BI Intelligenceによると、アメリカでの売上高は、2020年までに70億ドル(約7773億円)に達する見込み。アプリインストール広告は、Snapchatにとって主要な競合企業の1社であるFacebookの収益源でもあるのだ。Facebookの2015年広告総収入の17%はアプリインストール広告が占めている。
Snapchatのアプリインストール広告の「入札機能(goal based bidding) 」ベータ版のテストに携わった Gametimeの営業担当VPを務めるジョン・ヘッション(John Hession)氏は、「新しいアプリの発見はソーシャルプラットフォームに強い影響を受けるので、Snapはその領域で大きな役割を果たす必要があります」とBusiness Insiderに述べた。テストによると、SnapChatのターゲット型アプリインストール広告の効果は、他の大手プラットフォームとほぼ同等だが、コストパフォーマンスでは勝るという。
よりスマートなターゲティング
Snapchatはターゲティング広告も強化する。
広告主は、Snapchatに以前出した広告に反応したユーザーをターゲットにできるようになる。
たとえば、広告主がSnapchatのセルフィーフィルターを購入すると、後日フルスクリーンの動画広告を打つとき、以前のユーザーに広告を届けられる。
Snapchatが広告ビジネスを成長させるためには、広告主向けの精度の高いターゲティングが必要不可欠だ。広告部門は立ち上がったばかりだが、昨年は約4億ドルを売り上げている。Snapchatは現在、外部パートナー15社と提携して同社の商品を売り込み中だ。そして1月には、ユーザーの実社会でのリアルな購入履歴を元に広告を表示するため、オラクルの「データクラウド」と契約を結んだ。
〔原文:Snapchat just launched an attack on a key source of Facebook's ad revenue (SNAP, FB)〕
(翻訳:一柳優心)