乗り心地は最高！ ドバイ・メトロの｢ゴールド・クラス｣に乗ってみた

ドバイ・メトロは2009年に開業し、47駅、レッド・ライン（Red Line）とグリーン・ライン（Green Line）の2路線がある。

駅も線路も、基本的に高架になっているが、一部は地下を走っている。それぞれの駅ではWi-Fiが利用可能で、ATMや小売店もある。

高架になっている線路。

写真のレッド・ラインは、総延長32.5マイル（約52キロメートル）で、ドバイの大通り｢シェイク・ザーイド・ロード（Sheikh Zayed Road）｣に沿って走る。グリーン・ラインは総延長14.4マイル（約23キロメートル）で、ドバイの北部を走る。

ドバイ・メトロは、運転手のいない列車をそれぞれ5両編成で運行。このうち4両がシルバー・クラスで、残りの1両が2つのキャビンに別れている。女性・子ども専用のキャビンとゴールド・クラスのキャビンだ。

ゴールド・クラスは、列車の進む方向によって、先頭車両になったり、最終車両になったりする。

ガラス扉でホームと線路が仕切られているので……

……ゴールド・クラスの乗車位置を教えてくれる看板がある。

レッド・ラインのファイナンシャル・センター駅で、ゴールド・クラスの乗車エリアから見える線路。

ゴールド・クラスの車内はとてもきれいで、広々としている。

普通の地下鉄とは違い、ゴールド・クラスの座席は1人掛け。

対面式になっている座席もある。

進行方向を向いた座席の多くは、前の座席の背面に付いたテーブルを利用できる。実際に使っている人は見かけなかったが。

車両前方には、横向きの座席も2席ある。

ここは、線路が1番良く見える。

側窓からの眺めも悪くない。

情報ディスプレイと大音量スピーカーで、乗客への案内も十分。

大きな荷物を置く専用の場所も確保されているので、席まで運ばずに済む。

車内にチケットをチェックする車掌がいないため、ドアにも……

……ドアの上にも、チケットを購入せずにゴールド・クラスに乗車した者には、100ディルハム（約3000円）の罰金を科すと書かれている。

総評。

総じて、筆者はドバイ・メトロを存分に楽しんだ。シルバー・クラスも車両はきれいだし、メンテナンスもしっかりされている。だが、乗客が増えると非常に混む。ラッシュ時は特にだ。その点から見ても、ゴールド・クラスがおすすめだ。

確かに料金は高いが、乗り心地は断然いい。ゴールド・クラスも満員になることはあるが、車内の雰囲気がいいので、混雑にも耐えられる。

筆者は幸運にも、世界中を旅して、現在運行している各地の主要な地下鉄に乗る機会に恵まれてきた。わたしの意見では、ゴールド・クラスはシンプルに、これまでで最高の乗り心地だ。

ドバイ・メトロが今後、どのように利用者数の増加と車両の老朽化に取り組んでいくのか、興味深い。だが、少なくとも今のところは、世界のどの地下鉄よりも優れたサービスを提供していると言えるだろう。