アメリカ・イリノイ州にあるセブン・イレブン
Scott Olson/Getty
セブン&アイホールディングス(3382)は6日、アメリカのガソリンスタンド・コンビニエンスストアを手掛けるスノコ(Sunoco LP)から事業の一部を買収することで合意したと発表した。買収額は33億560万ドル(約3660億円)で、2017年8月に買収を完了する。
アメリカの子会社「7-Eleven, Inc」が買収するのは、スノコが保有するアメリカ・テキサス州や東部の1108店舗に及ぶガソリンスタンドとコンビニエンスストア。
今回の買収はある程度、市場が予期していたものであろう。昨年に発表した中期経営計画で、セブン&アイは米子会社が運営する店舗数を1万店まで拡大するとしていた。同社は昨年から北米における投資のペースを速め、7月にはアメリカのCSTブランズ社から店舗を取得し、9月にはカナダのインペリアル・オイル社の店舗を段階的に取得している。
同日公表されたセブン&アイHDの2017年2月期決算によると、「7-Eleven, Inc」は2016年12月末現在、北米で8707店舗を展開。前年に比べ207店舗増えた。都市部への出店を推進する一方で、収益性を上げるため既存店舗や買収店舗の一部を閉店した。北米におけるチェーン全体の売上高は、為替レートの影響で前年同期比7.3%減の2兆7352億円となった。セブン&アイHD全体の2016年3月~2017年2月の売上高は前年同期比3.5%減の5兆8357億円、営業利益は3.5%増の3646億円を計上。北米店舗を含むコンビニエンスストア事業の総売上は、前年同期比4.7%減の2兆5506億円だった。
(編集:佐藤茂)