バレンシアガとクロックスのこのコラボシューズは、発表後すぐに売り切れたという。
Balenciaga
- アメリカでは、消費者が「アグリー(醜い)」な服やアクセサリーに数百ドルを費やしている。
- より着心地の良い、実用的な服装が好まれる中、アグリーなファッションが人気を集めているのは意外とも言える。
- 中でも際立ってアグリーなアイテムをいくつか紹介しよう。
アメリカでは、アグリーなファッションが流行し続けている。
2017年にヒットしたアグリーな服やアクセサリーを身に付けるこのトレンドは、2018年も衰える様子がない。
それには2つの理由がある。1つはより着心地の良い服や履き心地の良い靴を求める消費者が増えていること。これがビルケンシュトックやクロックスといった実用的なブランドの人気を呼び戻した。
「こうしたトレンドは数年に1度、繰り返されている」ビルケンシュトックUSAのCEOデビッド・カハン(David Kahan)氏は2016年、Fast Companyに語った。「条件が揃ったとき、ビルケンシュトックは再び流行する」
同様に、10年近く低迷していたクロックスの主力商品クラシッククロッグの人気も高まっている。
「クラシッククロッグは、我々のヒーローとして復活した」クロックスのチーフ・マーケティング・オフィサー、テレンス・レイリー(Terence Reilly)氏はワシントン・ポストに語った。
アグリーなファッションの流行が続く2つ目の理由は、数多くのデザイナー・ブランドが独自のアグリーなアイテムを作り始めたことだ。これは素晴らしいマーケティング戦略だ。こうした商品は、見た目が良いとは言えないのに高い値札が付けられていることで、驚きを生み、ソーシャルメディア上でバズるのだ。
Business Insiderが選んだ、中でも際立ってアグリーなアイテムをいくつか紹介しよう。
※商品の価格、販売状況は記事執筆時のアメリカのものです。
バレンシアガのトリプルソール・スニーカー:850ドル(約9万2000円)
Balenciaga
騙されてはいけない。これはハイキング・シューズではない。分厚いソールは純粋にファッションだ。ランニングシューズ、バスケットシューズ、トラックシューズの、3つの異なる形のソールが組み合わされている。人気モデルのベラ・ハディットを含め、多くのセレブが履いている。現在、オンラインでは売り切れとなっている。
Y/ProjectとUGGのコラボ
Twitter/@ernahreins
UGGのブーツも再び流行している。
1月にはファッションブランドのY/Projectと提携し、サイハイ・ブーツ(ももまであるブーツ)を作った。それ以降、歌手でモデルのリアーナやモデルのシエナ・ミラーがUGGのクラシックなブーツを履く姿が捉えられていると、Vogueは伝えている。
UGGはクラシックなデザインだけでなく、怪しげなデザインのアイテムも出している。アメリカのデザイナー、ジェレミー・スコットとコラボした炎が描かれた限定ブーツは、400ドル前後でオンラインで販売されている。
ヴェトモン(Vetements)とリーボックがコラボした、ハイトップ・ソックス・スニーカー:840ドル(約9万円)
Matches Fashion
これは新しい形のハイトップスニーカーだ。この男性向けスニーカーは、11月に香港のポップアップストアで試験販売された後、オンラインで購入可能だ。
ヴェトモン(Vetements)とマノロ・ブラニクのコラボ:2295ドル(約24万7000円)
Net-A-Porter
マノロ・ブラニクのサテンのブーツと聞けば、さぞかし素晴らしいブーツなのだろうと想像する。だが、現実は少し違うようだ。
このヒップハイ・ブーツは2295ドルで売られているが、これでも元の値段の半額だ。
Milk It Vintageのデニム・ビスチェ・Tシャツ:56ドル(約6000円)
Asos/Milk It Vintage
ASOS.comで販売されているこの一風変わったアイテムは、2月上旬、アメリカで話題になった。
どういう目的の服なのか、人々は混乱したようだ。中にはツイッターでジョークのネタにする人も。「酔っぱらって家に帰ってきて、スカートを上に向かって脱ごうとしたら、ひっかかって、悲しみに暮れているわたしがモデルみたいね。やられたわ、ASOSに」
バレンシアガのクロックス:850ドル(約9万2000円)
Balenciaga
このクロックスが最初に登場したのは、2017年10月のパリのファッションウィークだ。2月1日からバーニーズ・ニューヨークで先行予約が始まっていたが、数時間で売り切れた。
現在、サイズ9のみが予約可能となっている。
トップショップ(Topshop)のクリア・ニー・マム・ジーンズ:95ドル(約1万円)
Nordstrom
トップショップのひざ部分が透明のプラスチックでできているジーンズは、2017年の春、ネット上で注目を集めた。
ジーンズは、ノードストロームのウェブサイトで95ドルで販売されていたが、現在は在庫切れとなっている。
モスキーノのケープ・シアー・オーバーレイ・ドレス:895ドル(約9万6000円)
Browns Fashion
このモスキーノのドレスが最初に登場したのは、2017年2月のランウェイでのことだ。その後、Browns Fashionで895ドルで販売されていた。
現在は在庫切れとなっている。
ビルケンシュトック:99.95ドル(約1万1000円)
Facebook/Birkenstock
最近では、ビルケンシュトックを履いた人たちを多く見かけることだろう。
そのサンダルは今や、ファッショニスタのワードローブのマストアイテムになっている。人気が上昇しているようだ。同社は2017年、「アリゾナ」の限定商品を800ドル(約8万6000円)で販売した。このスタイルはもう手に入らない。
[原文:Shoppers are dropping hundreds of dollars on 'ugly' clothes — here are the worst examples]
(翻訳/編集:山口佳美)